■2012.05

日めくり 2012年05月(平成24年)         


2012.05.01 左右

自分はともすれば「なんちゃって右翼」などと思われているフシがある。
確かにどちらかといえば保守的な人間ではあると思う。
日本が好きだし、この国の文化や伝統も好きだ。
先の大戦で命を落とした英霊たちや天皇陛下を敬う気持ちも強い。
そして日本が好きであることの裏腹に強いナショナリズムも腹に持っている。
しかし、最近の保守論客や産経新聞の記事を読むと妙な違和感がつきまとう。
原発を何の疑うことなく推奨し、再稼働を急がせるのはどうしたものだろう。
左サイドの戯言は相変わらずバカヤローだが、右サイドにも大丈夫か?と思う。
映画『冬の華』での小林亜星の台詞が蘇る。「ああ!日本はどうなるんだ!!」


2012.05.02 最悪

勝てない時はこんなものだろうが、今夜も勝ち越しては追いつかれる。
どうもタイガースはすっかり勝利から見放されているようだ。
更にそれよりもどん底に喘いでいるのが横浜DeNAベイスターズ。
なんでも負けたら返金するチケットを売り出したところ、
三試合連続の完封負けに返金を求める観客で行列が出来たという。
これは単なる話題作りだとしてもとてつもなくアホな話だ。
勝負の世界なのだから、文字通り勝った負けたは当たり前の話で、
化粧品の通販のように、お肌に合わないので返品するのとは訳が違う。
企画する方も企画する方だが、返金を要求して列を作る客こそまったく情けない。
もともと「金返せ!」という野次には無性に腹が立って仕方がないのだが、
どんな試合でも何かしら持って帰るものはあるだろう、と思うのだ。
金が惜しいならば、そもそも球場などに来なければいいだけの話ではないか。
ますます増長する馬鹿な観客を大量生産するやり方はプロの興行として最悪。
強いてこのシステムを許容するならば、勝ったら倍払いにすべきなのだ。


2012.05.03 賑やかに

GWの後半は大雨の中で客人を迎え、久々に賑やかな気分で過ごせる。
このところ仕事の帰りが遅くなっていたので、どうにも自炊がかったるく、
外食ばかりの毎日になっていたので、ご相伴に預かれるのは有難い。
ようやく野菜もたっぷりと食べられると思いながらも、
お土産のます寿司の誘惑に勝てずにかぶりついてしまった。
最近、空腹の状態が健康には大切だといわれているようだが、
相変わらずダメな奴ですわ。


2012.05.04 北鎌倉へ

小町通の喧騒から離れ、円覚寺、東慶寺、建長寺に行く。
まだ紫陽花には少し早いが、ツツジや牡丹が綺麗な花を咲かせ、
新緑というより深緑の木々が小雨に溶け込む様が目を癒してくれる。
普段はまったく縁のない甘味処で葛きりやあんみつをいただいきながら、
あんみつごときに1100円とは北鎌倉のお高い相場にひとつ溜息だが、
境内の雰囲気、店内の調度品や茶の香りで値段相応と思わせるところが憎い。


2012.05.05 LIVE IN Tigers FAN

今これを書いている時点で私は今日の巨人戦の結果を知らない。
出掛ける時に携帯電話を置いてきてしまったからだ。
そして、今まさにネットで試合結果を確認しようとしている。
宿敵巨人相手に甲子園連敗は絶対に許されない。
しかし今、打線が嫌になるほど湿っている。
負ける公算は限りなく高いとしか思えない。
さあて、これから恐る恐る結果を見るのでしばしお待ちを。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぬぉぉぉぉーーー!!勝った・・・。


2012.05.06 視界ゼロ

晴れていた空が一転掻き曇って、いきなりの大嵐。
物凄い風と雨、そして稲光。雹が地面に叩きつける轟音は尋常ではなかった。
まるで『大魔神』が里に降りてきたのかと思った(いやそれはウソ)。
それにしても雨と風と雹と稲光と雷鳴のアンサンブルは凄まじいばかりで、
今月下旬の金環日食の前触れに突如起こった天変地異ではないか(これもウソ)。
結局、嵐は15分ほどで過ぎ去ったが、大型連休の最後にとんだ置き土産だ。
北関東では竜巻の被害も出たとかで、笑いごとではない。


2012.05.07 しつこいようだが

GWのタイガースは1勝7敗2分と、9連戦を惨憺たる成績で終わった。
私は元来、球場観戦での何勝何敗には無頓着で、滅多に数えることもないが、
一応試しに日米親善試合を除く近々の公式戦観戦10試合の結果を数えてみた。
なんとまあ、去年からの10試合で1勝8敗1分ではないか。
いやはやこれは酷い話だ。と、怒るより思わず笑ってしまったが、
浜スタのバカどもは3勝1敗でも8割が返金を求めているのだという。
三浦の粘投も筒香の2発も評価しないというのか。
もう殆んど窃盗行為だ。こういう輩は球場に来ないでくれ!
そして今一度いうが、とっととこんなクソみたいなチケットは廃止すべしだ。


2012.05.08 視聴契約

この「日めくり」で何度か携帯電話を落とした話をしてきたが、
またか!と思われるのも癪なのでやめとこうか。
今夜は6時半に仕事を上がり、久々にタイガース戦が観られるかと思いきや、
まだ衛星で契約外のチャンネルだったので断念。
仕方なく視聴可能な日テレG+で宇都宮の巨人-DeNA戦を流していたら、
これがとんだバカ試合で最後は大いに笑わせてくれた。ぷぷっ。
ここまでタイガース戦はスカパーの無料キャンペーンを繋いで観て来たのだが、
そろそろ、きちんと契約しなければならないか。
あ、そうそう携帯電話は無事に戻りましたとさ。


2012.05.09 エレベーター

百貨店で5基並んだエレベーターが、すべて同じ方向に動いている。
エレベーターガールがいないので、客が操作するとそうなってしまうのだ。
これが結構イラつく。エレベーター待ちというのはそこそこのストレスだ。
エレベーターによって、今、何階にいるのか不明なものがあるが、もう論外だ。
更に乗ったら乗ったで後から来た客のために奥に押し込まれるか、
ちまちまとドアの開閉の操作をやらされるハメになる。
地上でさんざん待たされた挙句、階上の混んでいるレストラン街などでは、
後から乗った客が先に降りて、いち早く列に並んでしまう理不尽も生ずる。
バーゲンの特設会場などでもそういうことがあるだろう。
すべて「乗った側と反対側のドアが開きます」式のエレベーターになればいい。
と、私はなにをつまらんことに怒っているのでしょ。


2012.05.10 視聴契約した

衛星放送は今まで「スカパーe2」の基本パックだけ加入していた。
日テレG+、TBSニュースバード、フジテレビONEは基本パックに入っていて、
これにBS-NHKを加えて、あとは無料キャンペーンを利用して阪神戦は観てきた。
通常、視聴できないのがsky-AとGAORAとJ-SPOTSの1~4まで。
交流戦も始まることだし、チャンネルは多いに越したことはないのだが、
基本パックとの重複もあり「プロ野球セット」の月3200円は迷うところではある。
結局、何てことはなく「e2スポーツセレクション」加入で阪神戦はカバーできた。
500円浮いたが、残念ながら今夜はタイガースの試合はなし。
仕方ないのでGAORAでプロレスを観ていたのだが、これが困ったことに面白い。
うーん、6月のドラゴンゲートの後楽園ホール大会に行きたくなってきた。
そうやって想定外の出費は増える一方なのだけど。


2012.05.11 まずいな~

新宿駅でJR埼京線から小田急線のホームに駆け込む。
以前なら何とかロマンスカーに乗ることが出来たのだが、間に合わなかった。
もう息が上がってしまい、激しい鼓動にホームで中腰になる。
最近はスニーカーの紐を結ぶだけで頭に血が昇っているのがわかる。
さて、どうしたものでしょう。
結論はわかっているだけど、今、無性にピザが食いたくなって仕方がない。
困ったものだ。


2012.05.12 ノーノーとラーメンとメッセンジャー

最終回に桧山の一打で三浦のノーヒットノーランの夢を打ち砕き、
負けたけどホッとした表情で浜スタから引き揚げる虎キチたち。
こっちも「仕方ねぇか」と、久々に浜っ子気分を思い出しながら
停泊しているポンポン船に自虐的な視線を送りながら一服。
次の浜スタはお盆までないのか、じゃ吉村家に寄ろうと横浜駅で下車。
このラーメン屋の行列に並ぶのもそれなりに浜っ子気分を満喫させてくれる。
そこに手慣れた仕草で食券を買い行列に加わった白人の大男がひとり。
おおっ、何とランディ・メッセンジャーではないか!
メッセンジャーは今日は上がりなのだろう。
行列に並びながらイヤホンを耳に音楽に聴き入っているようだが、
それにしても誰が、あの濃い豚骨醤油味を彼に教えたのだろうか。
ググってみると、彼は先発の前日はゲン担ぎにラーメンを食べるらしい。


2012.05.13 MOTHER'S DAY

しばらく邪魔な冬物の服を実家に運び込む。
その途中の電車の中で「母の日」だったと知る。
「あちゃー」と思ったが、案の定、園芸店回りの運転手をさせられる。
こんな時くらいしか車の運転が出来ないので、気分転換にはなるのだが、
毎度のことながら、母親が花を選んでいる時の「待ち」がしんどい。
レジを一回通りながらも、また選び出すので、こちらも憎まれ口が止まらない。
そしてまたしても永遠のバカ息子はたんまりとお土産を持ち帰り、
胸の内で母親への感謝をつぶやくのであった。
ただし、母親のいないところで。


2012.05.14 降りてきた

交流戦に入るとタイガースは一ヶ月も首都圏の球場にやって来ない。
負け運をぶら下げてひと月も待ってられるか!となったとき、
今まで考えてもいなかった “それ” が出し抜けに降りてきた。
どのみち独り身の自由な身。それを謳歌したところで誰が咎めよう。
そういうわけで札幌ドームに行くことに決めた。
決めてしまうと、やや興奮しながらネットに張り付く。
これが楽しいから遠征は止められない。もう旅は始まってしまったのだ。
格安往復航空券を探し、宿の一長一短を物差しで測るように吟味する。
金曜の夜に出て月曜の朝に帰ってくる3泊コースにしてみよう。
土曜がナイターなので朝からたっぷり動ける。
前回の遠征では小樽で寿司を食ったから、今度は登別温泉にでも行くか。
洞爺湖や支笏湖まで足を延ばすとさすがに野球に間に合わないか。
などと、あーでもないこーでもないと消化される時間の何と至福なことか。
幸い航空券は格安なものが見つかった。すすきの2泊に千歳1泊と宿も決めた。
あとはオプションをいかに過ごすのかだけを考えればよい。
ん?なんか忘れてるな。そうだ野球のチケットを買っていなかった。


2012.05.15 鳩山由紀夫・・・・・

鳩山由紀夫が民主党の外交担当最高顧問であること自体が信じられないが、
沖縄入りして「重ねて基地の県外移設を」と一席ぶったという。
頼むから圏外へ消えてくれ。


2012.05.16 出口どころか

税と社会保障の一体改革にしても、原発再稼働問題にしても、
閉塞するこの国の出口は一体どこにあるというのか。
いやいや出口どころか入り口すら見えてこないではないか。
そりゃ尖閣の購入や、喫煙職員、TATOO役人の処分には様々な意見があるだろうが、
石原慎太郎や橋下徹が偉いのは入り口を判りやすく見せていることではないか。
やれポピュリズムだ、ファシズムだとメディアは騒ぐものの、
そもそも大衆迎合と独裁が一緒くたにされること自体が可笑しな話に思える。
なにが善で、なにが悪なのか判別のつかない時代であるからこそ、
訪英に旅立たれた両陛下の無垢な佇まいが胸を締めつけてくるのだ。


2012.05.17 弱いぞタイガース

帰宅してテレビをつけたらもう終盤。
去年の今頃は借金もふた桁ほどあったので、それよりは大分マシだが、
雨に濡れた縦ジマのユニからは負の蒸気が立ち昇ってくるようだった。
「熱くなれ!」という和田豊の自筆の頭に「頼むから―」と落書きしたい気分。
それにしてもブラゼルって、今季、最後までチームに居るのだろうか。
家電メーカーと同じで、必要なのはスクラップ・アンド・ビルドかも知れない。


2012.05.18 眠い

小学校だか中学生だかのとき、「朝」をテーマで作文を作る課題が出て、
そこで「朝起きた、まだ眠い」などと書くと教師から途端にダメ出しがでる。
要するに、朝だから眠い、などと書くのは作文ではないというだ。
そのことが頭に残っているので、多少の恥しさが頭を霞めるがあえて書く。
眠い!とにかく眠い!この春は異常に眠い。なんだか例年以上に眠い。
朝が眠い、通勤の電車でも眠い、仕事中も眠い、帰宅の電車でも眠い。
帰宅後もうつらうつらで何となく頭がボーとしている。
気がつけば窓は全開、煌々と明かりがついた中で眠りに落ちていたりもする。
これは絶対に就寝中の眠り方が良くない。安心して眠ることが出来ていないのだ。
子供の頃からたびたび遭う金縛りや、突然ふくらはぎや足先がつることもある。
そして何だか熟睡感が得られないまま、朝のアラームを聞く。
寝起きが悪いのでアラームの設定を早めにしているのだが、
早く鳴ると「まだ寝られる」という合図にしかならないようでこれも却下。
今の時期にこの調子だと、真夏の熱帯夜にはどうなるのだろう。


2012.05.19 なんだよ

実は昨日の「日めくり」は寝てしまって今日の昼過ぎに書いた。
だから今、続けて書いているのだが、
試しに検索窓で「眠い」というキーワードで検索してみると、
なんと9個もハイライトされているではないか。
これを書き始めて44ヶ月目なので、この内の二割で「眠い」を連発していた。
これでは単にだらしないだけだ。


2012.05.20 お茶の間

かつて、テレビの司会者が「お茶の間の皆さん」と呼びかけたことで、
本来の意味での「お茶の間」は、いつしか家族がテレビを囲む場へと変化した。
やがて家族がテレビを囲むことも希薄になって、「お茶の間」自体が死語となった。
大相撲の千秋楽は、栃煌山が不戦勝、旭天鵬が決定戦に残り、稀勢の里が敗れる。
そして37歳の平幕・旭天鵬が栃煌山を破って、涙の賜杯となったのだが、
この一部始終を父と母と一緒に見ながら、久々に「お茶の間」を思い出していた。
いや、苦節20年、賜杯を手にした旭天鵬の姿が「お茶の間」を蘇らせたのか。
皆、感動しているのだが、それが照れくさくてどこか気まずいという空気。
これが何とも懐かしかったのだが、相撲中継が終わって、ニュースとなり、
プロ野球の結果が出た瞬間に、「お茶の間」への郷愁は消滅した。


2012.05.21 光の環

首都圏で金環食が観られる時間は7時半前後の5分間。
いつもなら駅の改札口へ向かっている時間となる。
一生に一度のことなので早起きして多摩川の河川敷でも行こうかとも思ったが、
結局、前日の晩は夜っ引いてしまって、とても布団から出られずに断念して、
朝仕度をしながら太陽が欠けていく様はNHKのニュースで見ていた。
それでも玄関を出て、線路脇の小道から見上げて「おお」と思わず声が出る。
薄雲が絶妙なフィルターとなって肉眼でも光のリングを見ることができた。
闇夜の月みたいな、遮光フィルターを使ったニュース映像よりも神秘的ではないか。
もっと雲が厚ければ隠れてしまうし、そうでなければとても見ていられなかった。
たまにはこういう幸運があってもいいだろう。


2012.05.22 渋谷駅斬りつけ事件

昨日の帰り、いつもの副都心線の乗換口が警察官や警備員で騒然としていた。
男同士が口論となって、殺傷事件になったのだという。
もともと人でごった返すターミナル駅の通路はストレスの温床のような場所だ。
家路を急ぐ乗り換え客が上から下、右から左へと膨大な数で交錯する。
私もエスカレーターを駆け上がるときに進路を塞がれているとイラっとする。
下手をすれば揉めることもあるかもしれない。
とかにかく公共の場所は怒りの沸点が異常に低くなるのだ。
しかし安易にイラっとするのは止めなければ。
大都会にはナイフを隠し持つ輩が大勢いるのだから。


2012.05.23 早う処分したれよ!

静岡県の島田市で震災瓦礫の運び込みが始まった。
とくに混乱もなくスムーズに作業は進行したという。
北九州も含め、東電管轄外の自治体の受け入れには心から申し訳ないと思う。
アンケートを取れば「瓦礫は受け入れるべき」との回答が大勢を占めるのだが、
それが未だに遅々として進まない。
安全地帯に身を置きながら子供をダシにヒステリックに瓦礫の受け入れを拒み、
その代わりに理不尽な風評だけを全国にまき散らすバカどもの声が大きすぎるのだ。
こんなもの東電エリアの自治体には四の五の言わせずに割り当ててしまえばいい。
黒岩も地元住民以外のバカどもが大挙紛れ込む説明会など開く必要はなかった。
「抗議する奴らには黙れと一括すればいい」という石原方式が大正解だ。
私は安易な原発再稼働には大反対だし、その意味で反原発派だと思われてもいいが、
原発稼働と岩手の瓦礫の受け入れとは問題が全然違うのだ。
反原発だからといって、恥ずかしい集団と一緒にされるのだけは勘弁願いたい。


2012.05.24 情

Yahoo!のトピックに「大飯、もう夏に間に合わず?」の記事を見つけ、
今から大食いを止めても海水浴シーズンには間に合わんか・・・と思ってしまった私。
偉そうなことを書いてみたところで、所詮はこんなものか(呆)。
そして島田市の瓦礫処理がコンクリートが混入していて中止に。残念だ。
しかし「瓦礫」などと簡単に書いてしまったが、
その瓦礫とされる木片や木屑に染みついているものは放射能などではなく、
そこで暮らしていた人たちの人生と家族の営みの時間であり歴史であり、
それらが一瞬のうちに崩壊してしまったことの悲しみと無念に他ならない。
そう思うと瓦礫は「処理」ではなく「供養」とするべきなのか。
こういうことを書くと、情緒的過ぎると笑われるのだろうが、
「汚染瓦礫をウチの近所にバラ撒くな、福島で処分しろ!」が感情論ならば、
「被災地の身になって苦しみは一緒に分かち合おう」も感情論かもしれない。
しかし私は、これからも「情」を支えにして、この人生を終えたいと思っている。


2012.05.25 東京迷子

古い映画を観終わって、日比谷から大手町までぶらぶら歩く。
この辺りを通勤エリアとしていた頃から四半世紀が過ぎて、
もう界隈全体が私の20代の頃と圧倒的に変貌した。
歩く方向は間違いないのだが、初めてみる景色が延々と続き、
ちょっとした迷子の気分を味わってしまう。
並ぶカフェやレストランが大人のスマートさをたたえているような街で、
私は完全にここに嵌らない大人になってしまったことを思い知る。
やっと、昔なじみのレンガ造りの駅舎が見えたときに、
迷子の呼び出しで自分の名前が呼ばれたような安堵感に包まれた。


2012.05.26 いかんなぁ

震災の余震が頻発していた頃、直ぐに持ち出せる非常用のリュックを用意した。
懐中電灯、携帯ラジオ、軍手、乾電池、タオルに、
2Lの水、パックのご飯、レトルトカレー、カンパンなど。
今朝はどうもかったるくて、腹が減っていても買い物に行く気力もなく、
野球も13:00開始ということで、非常用リュックからご飯とカレーを拝借し、
試合中継中はカンパンをぼりぼりと食ってしまった。
非常時とは忘れた頃にやってくる天災よりも、毎日三度づつやってくる空腹か。
いかんなぁ。リュックの中身は夜にスーパーに出掛けて補充しときましたとさ。


2012.05.27 サヨナラ勝ち

九回裏一死満塁で代打・関本賢太郎。得点は2-2。
本拠地だけに許される痺れる場面だ。率直に羨ましいと思う。
結果は死球でサヨナラ押出し。
どんな幕切れであれサヨナラ勝ちは観ていて気分がいい。
関本が右腕を突き上げた瞬間に超満員の甲子園がドッと歓声に包まれる。
一生の間に球場でサヨナラ勝利を味合うことはあるのだろうか。
そういえば先日の東京ドームでは逆の場面で殆んど腰を浮かせながら観ていた。
何にしてもタイガースが勝った時は遅い時間までテレビをつけているので、
一日のニュースが把握できるのもいい。


2012.05.28 地震で目が醒めた

国のエネルギー政策の見直しを議論している経産省の調査会。
将来の日本の電力をどのような電源の組み合わせで賄うかについての議論で、
原子力発電の比率を0%から35%までとした五つの選択肢が提示された。
何れも自然再生エネルギーへの比率は増えているのだが、
原発依存を震災前より高い35%とする動きが存在していることに驚く。
「地球温暖化対策の解決に原発は不可欠」だというのが理由なんだそうだが、
もはや地球環境を理由に原発を推進するくらいの詭弁の極みはないだろう。
などとNHKのニュースを見ながらあきれ返りながら、
そのままテレビも蛍光灯もつけっぱなしで寝てしまった。
グラっと揺れて思わず目が醒める。時計の針は午前1時半を回ったところ。
ウチらの地域は震度4だったという。
「電気を無駄にするな」という警告程度のことならばいいのだが。


2012.05.29 事務仕事

私をよく知る人が、今は事務仕事をやらされていると聞いたら、
それは正気の沙汰とは思えんぞ!というかも知れない。
エクセルとワードが普通に使えるという消去法で前任から引き継がされた。
一年前なら自分が休んでも何とでもなったが、それがなくなってしまった。
しかも勝手に自分の流儀で進めているものだから、替われる者などいないだろう。
おかげで風邪も引けなくなってしまったが、それはそれでいい。
傍若無人にタバコをスパスパやっての事務仕事もそろそろ半年か・・・。


2012.05.30 ドキっ

びっくりするぐらい忙しくなってきた。
イベントの準備や打ち合わせに忙殺され、通常業務が溜まりに溜まる。
やっと手をつけたのが18時過ぎ。4時間で一気に一日分の仕事をやっつけた。
職場を出る前に甲子園のタイガース戦の結果を見とこうと実況掲示板へ。
上から下へとスクロール。1-7かよ!から、あれよあれよの大接戦に。
最後はドキドキさせるも結局9-9のドロー。
東京ドームでは杉内があわや完全試合というノーヒットノーランを達成だと。
すっかり妙なテンションになって、ふた駅前で下車して歩くことにする。
夜も更けて、ざわめきも沈んだ路地にカツカツと靴音を響かせていると、
踏切がいきなり大きな音でカンカンカンと鳴ったものだからドキっとする。
まったく・・・いろいろと心臓に負担のかかる一日だ。


2012.05.31 仕事ときどきタイガース

会議の後に宴会が始まった。
酒宴は3階の会議室でやってもらって、事務所に残り仕事を片付ける。
酔っ払った先輩たちが内線で誘ってくるのだが、我慢、我慢。
明日は一時間早く職場を出て、18時50分の飛行機に乗らなければならない。
途中で腹が減ってツマミを強奪しに降りた以外、ひたすらパソコンと向き合う。
しかしひと息ついたときに抗しきれずに甲子園の様子を見る。
今夜も試合は最終回までもつれている。そして九回裏サヨナラ勝ち。
しかし、あまりのんびりもしていられない。
酔っ払いたちが上がってくるまでが勝負なのだ。

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