■2020.05

日めくり 2020年05月(令和2年)       



2020.05.01(金) こりゃ人生最低の5月だ

59年間生きてきて、最低の5月だろう。
少なくとも「風薫る5月」とは言い難く、
その風に薫るものが新型コロナのウィルスかと思うと気が滅入る。
幸い今まで戦争や災害に直面することなくここまでやってきて、
身近な周辺どころか世界規模でここまで状況が悪化したのは初めてのこと。
とにかく今年の春は酷い。
東日本大震災のときの「ALL JAPAN」や「絆」の掛け声はどこへやらで、
これが自分と他者を意識せざる得ないパンデミックの薄ら寒さなのか。
そもそも「ALL JAPAN」「絆」の象徴ともいうべきボランティアが出て来ない。
緊急事態宣言が目指すところは人との接触8割減なのだ。
その結果、ネットで繰り広げられる雑多な書き込みと、数知れぬ揚げ足取り。
こちらも外で発散できないものだから、そんなものにどうしても目がいく。
まったくクソくだらない「正義」が横溢する世の中になってしまった。
“正義を振りかざす前に正気であれ”
つくづく大林宣彦の名言が金言に格上げされたのを感じる月替わりだ。


2020.05.02(土) そんなこんなでGWに入ったが

朝からスマホがけたたましく警告アラームを響かせる。
一瞬、これから相当な地震がやってくるのかと焦ったら、
何てことはない黒岩神奈川県知事の「外出自粛のお願い」だった。
「GWはがまんのウィークです」、、、へっ、まさかダジャレ?
神奈川は東京、大阪に次ぐ感染者を出し、累計1000人を超えているが、
どうも知事の発信力が弱い。元ニュースキャスターとは思えん。
こんなところでつまらん存在感を誇示してんじゃねぇよ、まったく。
案の定、県民から多くの非難が寄せられたのか「すいませんでした」だと。
そんなこんなで今日から5連休。多分、昼夜逆転間違いなし。


2020.05.03(日) 勝手に「古関裕而ひとり総選挙」

今、NHK連続テレビ小説『エール』が放映中で、モデルは言わずと知れた古関裕而。
いや「言わずと知れた」は間違い、本人より楽曲がとにかく有名な作曲家ではある。
1月に福島に出掛けたとき、「古関裕而記念館」を覗いて改めて驚いたのが、
手掛けた曲が5000曲!まさに昭和流行歌の巨星ではないか。
結構、昔から古関裕而を知っていたつもりだったが、あれも、これもそうなのか!
物心ついて最初に聴いたのが『露営の歌』かも知れず、『とんがり帽子』かも知れない。
要は人生において常に古関メロディーは耳元で響き続けていたということで、
酔狂にも「古関裕而ひとり総選挙」と題し、古関裕而ベストテンを選定してみた。
最初はベスト5にしようかと思ったが、とても5曲では収まらず、10曲でも厳しかった。
ではカウントダウン方式で順位と楽曲を発表(笑)していこう。
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●第10位『君の名は』
もちろん♪君のぜん、ぜん、ぜん、前世から~、とは違う。
男女入れ替わりアニメではなく、男女すれ違いドラマの原点。
昔、銀座に通勤して、数寄屋橋交差点を渡るとこのメロディがよぎった(ホントか)。
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●第9位 『暁に祈る』
♪あーあー あの顔で~あの声で~。軍歌は勇ましくあらねばならぬのだろうが、
「暁に祈る」にはそこはかとない切なさと哀愁がある。
作詞・野村俊夫、歌・伊藤久男。“福島三羽ガラス”がどう絡むか、朝ドラが楽しみ。
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●第8位 『今週の明星』
「はつらつスタジオ505」でよく聴いた。番組が変わってもテーマは継続されてきた。
私が世代にしては古関裕而に馴染んでいるのはNHKラジオ絡みが多い。
昭和の一時代を彩る歌謡番組の典型として大いなるエンターティメントを感じさせる。
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●第7位 『イヨマンテの夜』
子供の頃、何故だか突拍子もないほど遠い異国の畏怖感に魅せられていた。
そんなガキんちょはこの歌の異国の深さが怖かった。でもどこか懐かしい。
異国もなにもアイヌの熊祭りの歌だと随分経ってから知るのだが。
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●第6位 『「日曜名作座」のテーマ』
森繁久彌と加藤道子の名コンビで50年続いたラジオドラマのテーマ曲。
出だしののんびりしたテンポはふたりの男女のとぼけたユーモアを表現し、
サビに転調する壮大な交響曲は人生の遍路を想像させ、再び出だしに戻る。天才だ。
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●第5位 『スポーツ・ショー行進曲』
関東者にとって阪神タイガースのナイターは年間20数試合しか中継がなかった。
お馴染みのNHKスポーツテーマ。これを聴くと村山、江夏、田淵の勇姿が浮かぶ。
さらに高校野球の甲子園の青空が似合う。少年時代のわくわく感が詰まっている。
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●第4位 『モスラの歌』
申し訳ないことにずっと伊福部昭の作曲だと思っていた。
小学校のときテレビ放送された翌日、クラス丸ごとインファント島の民となった(笑)
上級になると小美人ザ・ピーナッツのAメロBメロを歌い分けてハモってみせる。
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●第3位 『栄冠は君に輝く』
青春、白球、真夏の太陽、土に汚れたユニフォーム。この歌は夏の甲子園そのもの。
高校球児の歌だが、甲子園にアカペラで女性のソロボーカルが流れるとゾクっと来る。
もちろん入場行進のマーチとしても最高。とくにキャッチーなイントロが好き。
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●第2位 『若鷲の歌(予科練の歌)』
深作欣二の映画でよく使われて、もう私の脳裏に染みついている。
極めつきが『仁義なき戦い・広島死闘篇』で北大路欣也が演じた山中正治。
特攻に行き遅れた戦後やくざ。自殺する直前の震えながらの口笛がたまらない。
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(さあて、ドラムロールの準備はいいかい?)
●第1位 『「ひるのいこい」のテーマ』
我が職場で、私のスマホからこの曲が流れると昼休みの合図となる。
20代、営業で外回りしながら川の畔に車を停め、ラジオを流しながら弁当を頬張った。
70年続く定番ラジオ。悠久の流れ、田園の情景と営みが鮮やかに浮かびあがる。
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以上。
『東京オリンピックマーチ』『紺碧の空』『高原列車は行く』『長崎の鐘』が漏れた。
ん?何か大事な曲で、人生で一番歌っている曲を忘れてないか?
アレは別格。殿堂入り扱いで、とても順位などつけられません。
では思わぬ長文となった締めに殿堂のアレのさわりだけでも。
♪六甲おろしに~颯爽と~ 蒼天駈ける日輪の~ 青春の覇気うるわしく~
輝く我が名ぞ阪神タイガース おぅ、おぅ、おっおぅ阪神タイガース~
フレー、フレッ、フレッ、フレ~
・・・・いかん、ワンコーラス歌ってしまった。


2020.05.04(月) 緊急事態宣言延長

緊急事態宣言が今月末まで延長されるのはいいとしても、
首相の「皆さん、すでにおわかりでしたよね」といわんばかりの口調に泣けてくる。
私はここで野党の無責任さと大手メディアの論調を批判(一応ね)してきたが、
この首相の演説、国会答弁の「軽さ」はもはや絶望的ではないかと思った。
自粛解除や出口戦略がまとまらないのなら、言葉の説得力で押し切るしかなかろうに。
それにしても、いつまで映画館を休業させておくつもりなのか。
初期に大阪のライブハウスでクラスターが発生したことを教訓に、
空調を効かせ、座席の間隔を開け、アルコール消毒、マスク着用を義務づけ、
座席と手擦の消毒、飲料は自販機のみ、トイレのジェットタオルは使い捨てペーパーに、
上映時間3時間を超える大作は間にインターミッションをおいて空気を入れ換える。
なんなら義務づけてもいい。これを徹底することで営業再開とはならないものか。
そもそも映画館でクラスターが出た話は聞かないし、感染源になった話もない。
大手はまだしも名画座、ミニシアターは資金ショート寸前まで来ているはずだ。
私は過去、小さな映画館が次々消えていく様を散々見てきた。
間違いなく終焉へのカウントダウンは始まっているだろう。
「ミニシアター・エイド」に2億3千万円集まったことは嬉しい。
しかしたったの2億3千万に過ぎない。全国の劇場に分配すれば知れた額だ。
先月、ここでダイバーシティ(多様性)のことを書いた。
映画の多様性が担保出来るのはミニシアターだ。シネコンでは難しい。
もちろん日本中のあらゆる業態・業種が切迫しているのはわかっている。
しかし自分の好きなカルチャーを憂うことなしに、なにが「日めくり」なものか。


2020.05.05(火) ビジランテ現象?

「ビジランテ」とは自警団の意味だと解釈している。
自警団を描くチャールズ・ブロソン主演の映画『狼よさらば』は、
「ビジランテもの」というジャンルに分類される。
県外ナンバーの車を傷をつけ、感染者が発生した大学に脅迫電話をする。
そんなコロナ自警団が全国各地に発生しているらしい。
ひでぇ話だが、みんなが我慢しているときに何故守らないのだという怒りはわかる。
私も、マスクをつけないで息をぜぇぜぇさせながらすれ違うジョギングにイラっとして、
「お前が吐き散らかした息を俺に吸わすんかい!」と叫びそうになったことがあるし、
深夜まで酔客で騒々しい居酒屋の前を通れると思わず舌打ちしてしまう。
ある教授曰く、それは「権威への服従がもたらす過激化」なのだそうだ。自戒せねば。
「コロナ自警団は、異端者に正義の鉄槌を下すことで攻撃衝動を発散する」とも。
はい出た、「正義」。
自粛要項を守りながら、ライブ配信に活路を見出そうとしたスタジオの玄関に、
「なんで我慢が出来ないのですか?警察を呼びますよ」との貼り紙。
独りよがりな「正義」の前に、自らの無知や無神経を顧みる余地はないらしい。
正直いうと “「医療関係者は懸命に頑張っているのに」症候群” も感じる。
正論だが、医療従事者の子供へのいじめ事案とどこか同じ匂いを感じるのだ。
そんなこんなでダラダラと惰眠を貪り続けたGWも残すところ一日。
思ったより「あっ」という間に過ぎていく。


2020.05.06(水) ゴールデンウィーク終了

日題を「春雷」にしようと思っていた。
過去何度かこのタイトルを使った。「春雷」の漢字や語感が好きなのだろう。
それだけ凄まじい嵐がほぼ一日吹き荒れた。
夜だというのに雷が連なって、一瞬、昼間のように明るくなる。
その光に土砂降りの雨が反射して、低予算映画のチープな演出だとも思った。
立夏を過ぎていた。もう夏だ、「春雷」は使えない。
とにかく消費カロリーより摂取カロリーが数倍あったGWが終わろうとしている。
ダラダラ過したわりに実にあっけなかった。
いやダラダラしていたから時間が無為に流れたのかもしれない。
それでもこのGW、アパートのキッチンを少しだけ整理した。
実家の浴室の黒カビも一部だけだが取り除いた。
日曜日の “勝手に「古関裕而ひとり総選挙」” にほぼ丸一日を費やした。
昨日は700ページの分厚い『新宿鮫』最新刊を読了した。
それにしても凄まじい雷鳴がやまない。
嵐もそうだが、休み中に警告アラームが3回鳴った。
周囲はなにかと騒がしかったが、殆ど人と会話らしい会話はしてこなかった。
「レジ袋は要りますか?有料になりますが」、、、この会話だけほぼ毎日交わしたか。
因みに文の最初に書いた「日題」。さっき適当に作った造語である。


2020.05.07(木) 連休が明けて

時短ながらも出勤はカレンダー通りで、連休明けの新宿、池袋。
見渡せば人もまばら。緊急事態宣言の延長もほどほどに機能しているのだろう。
そんなシラ~とした大都会や盛り場を見ていて思ったこと。
現在、撮影が中断している映画やドラマは少なくないだろうが、
今の時系列のまま進行するストーリーの場合、この突然のコロナ禍をどう扱うのか。
すっかり異常な状態が日常となりつつあるのだから、台本も練り直す必要がある。
サラリーマン、OL、料理人、医者、、、、原作どおりのまま進められものかどうか。
外出シーンではマスク。3密は避け、ソーシャルディスタンスも守る。
登場人物がコロナに感染するなんてシチュエーションも出て来るのだろうか。
街に人が溢れる光景がファンタジーとなり、ノスタルジーとなる。
なんともな世の中だ。


2020.05.08(金) 名前を羅列してみた

友人からもらった2019年大相撲カレンダーが、師走の白鵬のまま放置していたので、
外そうと思ったとき、表紙裏の行司、呼出し、床山の集合写真に目に止まった。
欄外に名前が列記されていたのを眺めるうち、ちょっとした趣きを感じてしまう。
【行司(十両以上)】勘太夫、玉治郎、容堂、庄太郎、晃之助、寿之助、与之吉、元基、秋治郎、錦太夫、銀治郎、要之助、朝之助、隆男、光之助、行宏、慎之助、吉二郎、勘九郎、千鷲、善之輔
【呼出(十両以上)】 拓郎、次郎、克之、志朗、重夫、吾郎、幸吉、旭、隆二、琴三、琴吉、大吉、照喜、幸司、利樹之丞、光昭、邦夫、松男、弘行、禄郎、正男、悟、太助、重太郎、富士夫
【床山(二等以上)】 床蜂、床淀、床鶴、床弓、床平、床朝、床中、床辰、床好、床貴、床岳、床仁、床幸、床門、床大、床誠、床豪、床哲、床島、床勝、床鳴、床健、床九、床盛、床塚、床将、床桑、床武、床秀、床作
相撲は番付の下にした完全階級社会だ。行司に立行司がいるのと同様、立呼出もいる。
このカレンダーが制作された段階では式守伊之助は不在。逆に呼出拓郎は職を辞した。
床山も大銀杏を結うことが出来る特等、一等は番付表にも名前が載る。
こうした大勢のピラミッドが横綱・大関を支えている構図なのだ。
それにしても「床好・床豪」は笑える・・・・・いや、笑ってはならない。
さて、これらの名前を羅列したのは趣きだけではない。
根っからのかな入力男が慣れないローマ字入力の練習も兼ねてみた。
いやはや結構な時間を使ってしまったな。


2020.05.09(土) カロリー摂取と消費のチキンレース

ほんのひと月半前。6時32発の電車に飛び乗り出勤、ほぼ18時に職場を出る。
朝飯をとって、新宿と池袋でそれぞれひと駅歩き、11時半に昼飯を食いに行く。
さらに夜も歩く。去年の夏頃まで一日一万歩は維持していた。
相変わらず大食いでも、何だかんだこのリズムがよかったのだろう。
デブはデブなりに体重は微増微減を繰り返しながらキープはしていた。
そこへ持ってきてコロナ禍。休日の外出自粛と時短、時差出勤。
睡眠を6時間とろうと思えば、午前3時まで起きてもよい生活。
休みの日も買い物に出る、実家に行く以外は、部屋にこもっているので、
弁当やおやつで腹が満たされ、眠くなれば目の前に布団がある。
出勤時間が遅くなった分、終業も19時となり、ひとり残業で22時が過ぎる。
今、多くの食堂で20時以降はテイクアウト専門になるので、
残業用になじみの青山一品から中華弁当を買って事務所で食べる。
一応歩かなきゃと思って20分ほど歩くのだが、それでまた小腹がすく。
23時過ぎに帰宅しても、どうせまだ夜引くからとおやつに手を出す。
朝飯は昼と兼用になり、小腹がすいたとき用に煎餅の備蓄は欠かさない。
これで一気に太った。どおりで些細な動作で息があがるわけだ。
コロナウィルスに感染しないが、コバラウィルスに感染?シャレにならん。
明日は実家に行く予定なので、今日はそこそこ歩こうと決めた。
ただ闇雲に歩くとダレるので、目標を国道16号沿いの「スシロー」に設定。
多少、道に迷ったりもしたものの、遠回りも歩数稼ぎだと思えば苦ではない。
スシローは十皿で止めようと思いきや、あっさりオーバー。揚げものも注文。
そしてわざと迂回して帰宅。スマホの歩数計は1万8千歩。おお、歩いた。
午後18時ころに睡魔襲来。ちょっと寝るかと横になったら21時過ぎ。
慌ててスーパーに駈け込んで食料を仕入れ、駅前のマクドナルドでテイクアウト。
ビックマックセットにチキンナゲット。コービーを2カップ注文。
マックフライポテトのMサイズが意外とガツンと来る。
食って歩いて、歩いて食って。これからもこのチキンレースは終わらない。
歩こうが歩くまいが食う量は変わらないのだから、終わらせてはならない。


2020.05.10(日) カーネーションは売り切れていた

母が亡くなったとき、葬儀の合間に仏壇を買った。
あの時は葬儀に仏壇、シャッター修理、新車購入で完全に消費バブルだった。
そうそう台風で屋根の一部で吹っ飛んでその修理もそこそこかかったな。
なんて話ではなく母の日の話。
仏壇を設えて以来、とりあえずお供えの花は2週間程度で替えている。
もちろん「お供えする仏花は奇数」などの根拠不明な決まり事は無視。
一度、取り替えが面倒なので通販でブリザードフラワーを買ってみたが、
これは失敗。あまりに色鮮やかすぎて逆に気持ち悪く、仏花は生花に限ると思った。
おかげで花屋の前を通るたび店頭に置かれた切り花に目が行くようになった。
それ自体、自分史上で晴天の霹靂ではあるのだけど、
毎回、仏壇の花立用と隣に置いた大きめの花入れ陶器用の2種類を買っている。
さて何週間も前から店頭一杯にカーネーションが売られていたことは知っていた。
そうはいっても切り花は必要な日に買うのが普通だろうから、
閉店直前には値引きされているだろうと踏んで、夕方までやり過ごしていた。
このご時世だ。花屋はことごとく売切ってしまってシャッターが閉まっ入る。
仕方なくスーパーで菊を買ったのだが、母の日の風物詩はゼロ。
菊の花も綺麗ではあるのだけど、枝と葉がごつすぎやしないかと思うのと、
あまりにもTHEお供え・THE仏花なのがちょっと。。。。
まぁ親不孝な息子が柄にもないことをやっているだ。
大目に見てくれるだろう。


2020.05.11(月) 乱歩通りから要町交差点まで

よほどの雨でも降らない限り、池袋からひと駅歩くことにしている。
その池袋駅から要町交差点までの一本道を通称“乱歩通り”という。
裏手の立教大学と並行する道で、江戸川乱歩の旧宅がある。
そこで今、「コロナに負けるな!おうちでゴハン」と称し、
沿道のレストランや居酒屋が店頭で、弁当やつまみ、総菜を売っている。
参加12店舗だそうだが、歩きながら眺めるだけでも楽しい。
このご時世、しかも朝ではなく昼出勤だから見られる光景なのだろうが、
アフターコロナとして、この試みは続けてもいいのではないか。
飲食店のすべてが切迫しているのだろうから協力していきたい。
ま、協力もなにもひたすら美味そうな弁当を物色するだけの話だが。


2020.05.12(火) 4時間後ろ倒しの生活

午後10時過ぎまで残業すれば、帰宅は午前様になる。
このご時世(何度使ったかこの言葉)に可笑しな話だが、
これが一切苦ではない。早朝出勤の呪縛から放たれた解放感。
なによりゆっくり座っていける通勤の楽なこと。
こりゃほんとに何物にも代え難い。
おそらくテレワークで平日から自宅に籠る人たちより楽させてもらっている。
さらに、このコロナ禍で身をやつしている人の目をまともに見られないほど、
こちらは身が肥えてしまった。私にとってのコロナ禍はこれだ。
おそらくこのツケはそう遠くないうちにきっと来る。


2020.05.13(水) 笑って、そして・・・必見!『リモ止め!』

YouTubeで偶然見つけるまで知らなかったが、
短編『カメラを止めるな!リモート大作戦!』。
上田慎一郎監督があのメンバーを再結集させて作った配信映像だ。
くだらねぇことやってんなーと観ていたら、最後は・・・もう賛辞しか出てこない。
こんな状況を逆手に取って、いやこんな状況だから出来た濃密な27分。
濵津さん、しゅはまさん(綺麗!)、芸名を変えたどんぐりさん。
そして極めつきが真魚ちゃん。こちらもれなく涙。いや漏れてんじゃん。
最後のカーテンコールであの世界観が蘇ってきてジーンと来た。
勢いでこんな夜中、二度観てしまった。コメント欄で更にじ~んと。
早く映画館で映画が観られる日を。頑張れ!ミニシアター!


2020.05.14(木) 今夜はリモート版『12人の優しい日本人』を

「『12人の優しい日本人』を読む会」のお題目どおり、
画面を12分割し。役者それぞれがリモートで三谷幸喜・作の台本を読む。
音声も背景も映像感度もバラバラだが、視聴後の感想は演劇そのもの。
多少の想像力込みで、舞台の臨場感、役者のテンション、反射神経は十分に伝わった。
リモートでのリーディング劇などこのご時世ならではのアイデアだが、
ある種、演劇のひとつの可能性を示すものではなかったか。
梶山善、西村雅彦、相島一之、阿南健治、甲本雅裕、小林隆、そして一橋壮太朗。
何といっても東京サンシャインボーイズの再結集も大きな目玉。
THEATER/TOPSにもPARCO劇場にも間に合わなかった立場から興味深かった。
私は元ネタ『十二人の怒れる男』が大好きで、蜷川幸雄の舞台も観ているが、
そのうえで『12人の優しい日本人』は本家に引けを取らないと確信している。
って、今夜は午前3時過ぎまでYouTubeを視聴してしまった。
YouTubeは夜引く元凶となる場合が多くて困るが、
昨日の『カメ止め!』に引き続き、今夜も充実した時間を過ごさせてもらった。
週末にゆっくり楽しめよ、という話ではあるが。


2020.05.15(金) 二択ではなく折り合い

首都圏の緊急事態宣言は解かれてはいない。
しかし明らかに街に人が増えてきたし、電車のシートも埋まってきた。
休業していた店舗のシャッターも開いてきている。
ニュースでは各県の宣言解除のムードに気の緩みが出たと報じているが、
取引先と電話で話していて思った。気が緩んだの緩まないの話ではない。
多くの人たちがコロナで倒れるか、カネが回らず倒れるかの選択を迫られている。
欧米のロックダウン解除は、はっきり死人が出ても経済優先だといっている話。
コロナの完全な収束はありえないし、それを待つわけにもいかないのだから、
どこかでコロナと生活とどちらのリスクを取るかの段階に来るのは当然だ。
出来れば日本はそんな二択ではなく、
一か月の自粛で学習したことを踏まえ、第三の選択肢はないのかと思う。
自粛解除による第2波は絶対に来る。そこから逃れられないのであれば、
3密は避ける。マスク着用は必須。手洗い消毒を徹底する。出来ないことではない。
徐々に人が増えたといって、「気の緩み」などと報道するのは安易すぎる。
二択ではなく折り合い。これしかないだろう。


2020.05.16(土) 雨のせいだ

問題は休日の運動不足。
何だかんだ平日は歩く機会が多い。
その気になれば一万歩は可能。
そこで今日は歩くぞと思っていたのだが、
とくに買いたいものもなければ、食べたいものもない。
目標はあってもとくに目的がないまま、
同じ場所をぐるぐる歩くのは苦手だ。
朝、少し開けている窓の外から雨の気配が。
雨の気配とはベランダの室外機に落ちる水の音。
水たまりを車が通り過ぎるバシャという音たち。
それでも歩こうと思えばカッパを着ればいいのだし、
走るわけではないので傘を差せばいい。
でも雨が気持ちを阻んでいく。
なんなら部屋でストレッチも出来るのだろうが、
テレビで体操やストレッチをやっていても脳が反応しない。
筋肉体操の谷本先生「さあ筋肉を追い込みましょう」の掛け声には半笑いだ。
幸い(悪いことに)、サトウのごはんやらカップめん、缶詰の備蓄も十分。
なんにもしなくとも腹は減る。で、食う。必要以上に食う。
ほんとかどうか知らないが、腹が満たされれば、血が脳から胃袋に移動する。
ものすごい睡魔が襲ってくる。
ふと左下に目をやると布団が目に入る。。。。
すべて雨のせいだ。


2020.05.17(日) 親父のお引っ越し

親父と会えなくなってひと月半が経つ。
学生時代まで、親父の顔を半年近く見ないのは普通だったし、
30代から40代までは私が殆ど実家に寄りつかなくなったこともあって、
実は親父と日常を過ごした時間は思ったより短かったのかもしれない。
今、全然違う状況の中で、顔を合わさないひと月半は少し長い気がする。
ときおり電話で施設の職員さんに様子を尋ねることはあっても、
見るたびに痩せさらばえていく親父を見るのがどうにもつらくて、
コロナで面会が出来なくなり、少しほっとしていたのも正直なところだった。
先日、親父の入浴が困難となり、横浜から藤沢の施設に移すことを打診される。
多少、面会は遠くなるが、設備が整っているのであれば断わる理由はない。
親子3人が揃った最後の部屋を引き払うのは少々寂しい気もするが。


2020.05.18(月) で、どうやったら10万円貰えるんだ?

実家には住んでいないが、籍は実家にある。
従って世帯主は親父だ。
親父はマイナンバーカードなど持っていない。
そもそも以前、申請だけはしたが、
「本人が直接受け取る」の項目で無理だろ、と流してしまっていたのだ。
そもそも長男による代理申請の場合の手続きは?
この給付制度の期限はいつまで?
なんか親父の口座に入金される時点でかなり萎えているのだけど。
でも10万円、くれるならやっぱ欲しいよね。


2020.05.19(火) 深夜の徒然

事務所を何時に出ればギリギリ帰宅できるのか。
今の職場に就いて11年。そのことを調べたことがなかった。
職場のある要町から今住んでいる中央林間まで、
新宿経由の小田急だと23時29分。
渋谷経由の東急だと23時49分。
結局、東急を選んで午前1時13分に中央林間に到着。
それからマクドナルドでコーヒーを買い、駅が消灯するのを眺めながら、
雨まじりの舗道をとぼとぼと家路を辿るのだが、
以前は店をやっていたので、午前1時半頃になると、
そろそろ客もまばらになって、レジ〆の準備で釣銭をコインケースに並べていた。
そのあと学生アルバイトを連れて都内のラーメン屋に繰り出したものだが、
普段、テキトーにダラダラと夜引いた時には思い出さないそんなことが、
仕事帰りでここまで遅くなると突然よみがえってくるものだ。
あれから17年か。あの頃の学生くんもそろそろ40のおっさん。
人生なんてホントあっという間だ。


2020.05.20(水) 夏の甲子園中止

三沢と松山商の延長18回からずっと享受し続けた夏の風物詩だった。
古関裕而がモデルの朝ドラ『エール』が放送されている年に、
『栄冠は君に輝く』が夏の甲子園に響かないなんて・・・。
阪神球団も「秋に甲子園を空ける用意がある」くらいの提案をすれば、
コロナでケチがついた評判を一気に挽回する英断と称えられたろうに。
(そんな簡単じゃないのはわかるけどね)
とにかくそんなことよりも何よりも球児たちが可哀想でならない。
高校3年間だけではない。小学生のときからの夢だったはずだ。
本当に高野連は延期という選択肢をギリギリまで検討したのだろうか。
確かに進学や就職の問題もあるだろう。
でも受験を優先するにしろそれは選手自身が選択し、決めること。
こんな形で夢と希望と目標が奪われるのは無慈悲という他はない。
しばらく様々な励ましや慰めの言葉が飛び交うのだろうが、
泣いている球児がいたら、気が済むまで泣かせてやろう。


2020.05.21(木) 「足を引っ張ってゴメンナサイ」

別に大阪の吉村知事を持ち上げる気はないが、
わが県の知事と横浜市長の発信力のなさには本当に嫌気がさす。
東京都に追従するのみで、首都圏の枠の中でこもったきり。どんな安全地帯だよ。
要するにこれといった独自の提案もないのだから発信しようもないないわけだ。
まだ住処としている大和市の方がよくやっている。
全国に先駆け「おもいやりマスク着用条例」を制定した。
ネーミングを笑われようが、罰則がなかろうが無策よりはマシというもの。
この際、多摩川を越えたら公共機関でのマスクなしは罰金くらいやったらどうだ。
やったことといえばゴールデンウィーク初日の警告アラートで顰蹙を買い、
「お騒がせしました」と陳謝する始末。
今日の「肩身が狭い」「足を引っ張ってゴメンナサイ」も明日陳謝するのか。
医療従事者の感染が広がる中で、トップが「肩身が狭い」なんていうなよ。


2020.05.22(金) あ~あ結局、職場泊

金曜日は泊まりの仕事になる予感はしていた。
むしろこんなご時世でも、需要が増える職種に就いた幸運というべきか。
ただ時短に時差出勤、増える需要を捌こうとするとこうなる。
40代までなら屁とも思わなかった徹夜仕事も、還暦カウントダウンだときつい。
ただ夜の力は馬鹿にならない。個人的に昼より集中力が1.5倍はあがる。
朝の5時半頃、ムクドリ(多分)がけたたましく啼く乱歩通り商店街。
牛丼屋や蕎麦屋が早朝から営業し、そこそこ客が入っている。
商店街に人が出始めたことを「気の緩み」などとテレビに映されているが、
人が出ないことには商店街は成り立たないのだから、
安全地帯から勝手なこといってんじゃねぇよと思い出し怒りが湧いてくる。
そんなこんなで身体の消耗と気持ちの高ぶりが混じり合い、変な気分だった。


2020.05.23(土) とんだ問題集だった

例の公務員の定年延長に端を発した検事庁法案改正問題。
官邸の狙いは黒川弘務検事長の定年を延長させ、検事総長に就かせること。
黒川氏は安倍内閣に近く、政府の検察支配になるのではといわれていた。
安倍晋三は少なくない疑惑を抱えている状況にあることから、
黒川氏が検事総長に就けば、自分の手が後ろに回ることはないと踏んだらしい。
これ本当の話だろうか?だとしたらあまりに幼稚で阿呆らしくないか。
そもそも日本だけではなく、世界中がコロナ禍の出口を模索する最中に、
わざわざ「こんな法案を今、持ち出すのだ問題」がひとつ。
さらにTwitterなどで著名人、芸能人が相次いで法案反対を訴えたことから、
「無知な芸能人が政治問題に口を出すな問題」が持ち上がり、
有権者、納税者が政治に口を出すのは当たり前との対抗意見も出たことで、
この検事庁法案改正法案が一気にワイドショーネタとなって膨張した。
「政府による検察介入問題」は言い換えれば、
「民主主義の根幹である三権分立の危機の問題」となる。
一方で「そもそも検事庁は強大な権力と権限を持ってる問題」も出る。
それが「強大な権限と権力を一体誰がチェックする問題」へと発展。
確かに我々の中から選んだ代議士が検察権力をチェックするのは当然であり、
代議士は選挙で落とせるが、検察権力には誰も障ることができないのだから、
私などそれは真っ当な見方だなとほぼ得心したものだった。
が、突然、渦中の黒川氏が記者と「賭け麻雀をしていた問題」が勃発。
朝日と産経という極端な立場の記者が卓を囲んでいたことにも驚いたが、
「外出自粛要請の最中に賭け麻雀かよ問題」も大きな話題となった。
同時に「結局、権力とマスコミはズブズブの間柄じゃん問題」も噴出。
そのことで朝日も産経も遺憾なこととして紙上で謝罪することなったのだが、
渦中の取材対象から誘われ、賭け麻雀だろうが辞退する記者などいるのか。
そもそも「どいつが「文春」にリークした?問題」も気になるところ。
結局、黒川氏は検事長を辞任。それに伴い改正案も廃案となり、
安倍官邸の野望ここに潰えるという形となったのだが、
黒川氏には「訓告」と常習にしては軽い処分が下った。
刑事局の「身内には甘いな問題」は当然出てくるわけだが、
そうなると「賭博と娯楽の線引きはどこか?問題」が起こる。
レートは「点ピン」と呼ばれる1000点100円だったとのことで、
「決して高額とはいえない」と法務省刑事局。
さぞ賭け麻雀で逮捕状を取り辛くなる警察関係者は苦々しく思っただろう。
とにもかくにもこれで「黒川基準が出来てしまった問題」が発生したようだ。
ことほど左様に数多の問題を輩出した事案(事件?)となったわけだが、
煎じ詰めれば、自らの保身のために馬鹿な法案を仕掛けた官邸の幼稚さと、
世論を沸騰させた結末が賭け麻雀だったというギャグ漫画でも描かないオチ。
こんな問題集に模範解答なんて出来るものか。
はっきり浮かびあがったのは「日本は大丈夫か?問題」ではなかろうか。


2020.05.24(日) ナメクジ

梅雨が近づくとやっかいなことのひとつ。
実家の浴室の壁をナメクジが這いまわること。
去年までなら母に「気持ち悪、なんとかしてくれや」で済ませていたが・・・。
ネズミとゴキブリは意識していたが、ナメクジが出ることは忘れていた。
浴槽の蓋をめくったらナメクジが張り付いていて「うぐぐっ」。
改めてネットでナメクジを調べてみた。
まず植木や山野草がある庭にはほぼ生息している。
高温多湿を好み夜行性、雌雄同体なので繁殖力が強く、寄生虫を媒介している。
カタツムリの亜種であるようでいてまったく違うらしく、
食べてみた人が寄生虫に冒され死んだとの報告もある。
うげっ気持ち悪ぅ~
駆除の方法もいろいろ紹介されているが、大概は誘引して仕留めるもの。
ホームセンターで駆除剤を探すと「ナメトール」が売っていた(汗)
集めたくもなければ死骸も見たくない。誘引ではなく求めるのは忌避。
結局、何枚もペーパータオルを重ね、つまんではポイを繰り返すしかないのか。
そう思うと冬は平和で良かった。


2020.05.25(月) 緊急事態宣言解除

首都圏と北海道もようやく解除され、
まだまだ規制はあるものの、ほっとひと息だ。
とにかく食堂を20時に閉められたら話にならんので、それだけでも助かる。
にしても安倍晋三の宣言解除の宣言。
「日本はコロナに勝った。ジャパンモデルとして誇りとしよう」
何とも大きく出たもんだ。一体、なんのモデルやら。
やめとけやめとけ。一夜にして事態が一変するのがコロナ禍だ。
日本人として後悔するのは我慢できるが、赤っ恥は掻きたくない。


2020.05.26(火) 木村花選手の自殺に思う

かつて神取忍vs堀田祐美子を名古屋まで観に行った時代もあったが、
私が知っている女子レスラーはみんな四半世紀前のメンツだ。
今ではどんな団体があって、どんな選手がいるのかまったく知らない。
SNSで誹謗中傷された挙句、自殺したとされる木村花さんのことも知らないし、
きっかけとなったとされる「テラスハウス」なる番組も見たことはない。
ただ常に気持ちをMAXに張り詰めている女子レスラーたちが、
張り詰めすぎて気持ちがパキンと折れやすいことは知っている。
また彼女たちがプロの役割の中で、自身に無理を重ねていることも知っている。
私がとにかく気持ち悪がっている「正義」が噴出し、彼女を追い込んだのだろう。
もちろん匿名の誹謗中傷、嫌がらせは昔からあった。
古典的な例を挙げれば、無言電話、脅迫ビラ、剃刀の刃が郵送されてくる。
かつてアントニオ猪木に抗争を仕掛けたラッシャー木村の愛犬が、
執拗な猪木信者からの嫌がらせでノイローゼ―になった笑えない語り草等々・・・。
おそらく自分が義賊にでもなったつもりで“悪”を懲らしめにかかったのだろう。
木村花選手を追い詰めた輩は心の底から馬鹿だ!クソだ!と思うが、
「馬鹿だ!クソだ!」という私も義賊的な情緒で「正義側」に身を置いている。
「雑途往還」だって匿名を用いて、好きなことを書き散らかしているではないか。
もしかすると性善説と性悪説は、結局、表裏一体なのかもしれない。
ひとつだけ思うのは、慌ててSNSの投稿を削除した人たちに、
自分の中の「正義の怪物性」を見つめ直して欲しいということか。


2020.05.27(水) 鮫島はどう思う

今夜も東新宿から歌舞伎町を通って新宿駅まで歩いてみた。
先日歩いたときは、まさかこの街で自分の靴音が響くのに驚いたが、
やはり依然として不夜城は眠っている。
地元の商店街はそれなりに賑わっているものの、
新宿のような巨大な歓楽街ほど、深い静寂に包まれているようだ。
僅かなアリバイを残すつもりか、バーやクラブの看板に灯はともされているが、
それが一層、閑さの内側に沈殿し、むしろ闇を際立させている気がした。
要するにここは究極的に不要不急の街なのだろう。
聞いた風なことを抜かす某君曰く、
「地球にとって人間がウィルスで、コロナがワクチンさ」と嘯く。
その意味で新宿歌舞伎町は見事に“浄化”されたのかも知れない。
大沢在昌の小説『新宿鮫』最新刊を今月始めに読了し、
今も適当にページを開いては読み耽っているのだが、
新宿署の鮫島警部もこんな街ではとても“新宿鮫”にはなれないだろう。
もちろんこんな異形の新宿もあとしばらくで見納めとなる。
今、この歌舞伎町を目に焼き付け、体感しておくのも悪くはないか。


2020.05.28(木) この者、殺人者につき

実をいうと事件が起って、初めて京都アニメーションを知った。
そしてまだ犯人が逮捕に至っていなかったことが意外だった。
手前勝手な思い込みのため将来を嘱望された36人が犠牲となって一年。
多くの若者の命が失われたことは本当に残念なことだと思う。
ただ犯人・青葉某のガソリンを撒いて火をつけた行動が、
結果的に36人の命を奪った直接の殺害行為といえるものかどうか。
動機は認められるが、包丁で切りつけたわけでも、銃を乱射したわけでもない。
どうも青葉某には36人を手にかけた殺人犯のイメージが感じられない。
「ガソリンで火をつければ多くの死者が出ると」と供述はしているらしいが、
犠牲者の数を聞かされて、その人数に愕然としていたとも伝えられている。
とんでもないアホが、とんでもないアホをしでかし、とんでもないことなった。
結局、その程度の色合いにしか思えないのは何故だろう。
もちろん亡くなった人たちが不運だったなんて軽く考えてはいないし、
青山某の行動が重過失だったとも思っていないが、
実体被害が本人の予測を超えたものならば、間接性が高いのではないか。
そもそも歴代大量殺人鬼の系譜に青葉某を入れるべきなのかどうか。
・・・・いや爆弾テロと同じことだと思えばいいのか。


2020.05.29(金) 本日で時差出勤、時短終了

13時から19時で休憩30分の勤務時間に慣れてしまった。
もっとも慣れたとはいえ終電近くまで働いていたのだが、
朝寝坊し放題なのでなんとも楽。そういう性分なのだ。この楽さはヤバい。
本来、納品されてから営業日3日で回答しなければならないところ、
10日近く取引先を待たせていたのだから、現場はとっくに火がついていた。
そして、ようやく“上”から時差出勤と勤務時間短縮の措置が解かれる。
当然、解かれた以上、土日出勤の声がかかる(かけたのは私だが)。
さすがに急な話なので、有志だけ土日のどちらかで働くことにした。
私は土曜日を調整にあて、日曜出勤にさせてもらったのだが、
月曜日から本格的に朝6時起きの生活が再開する。
もはや当たり前のように夜中の3時まで起きていることは出来ない。
一度緩んだ勤務体制をどこまで戻せるか、心はむしろ緊急事態宣言だ。


2020.05.30(土) 57日ぶりの映画館

神奈川県がナイトクラブもジムも映画館も一気に解禁した。
東京都に追従するしか脳がないと思ってたところ、土壇場で先行してみせた。
うん、エライ、黒岩。ゲンキンがモットーの「日めくり」は知事をほめたい。
よし5月中に東京人より先に映画に行こう。
住処から一番近いグランベリーパークの109シネマズはどうだ。
あれ、休館中?そうか、隣町とはいえあそこは東京都町田市か。
で、オープンが延び延びとなっていた座間のイオンシネマに行く。
ここはオープンとコロナが重なる究極的な運の無さだったが、
上映開始10分前に玄関を出ても車を飛ばせば間に合う立地だ。
しかもイオンモール内ではなく、独立の建物なので深夜の上映も期待できる。
今は早終いだが、夜の上映も解禁してほしい。
ここまで緊急事態宣言解除についてもっともらしいことを書いてきたが、
やっと映画館に行けたぞ!という話でした。


2020.05.31(日) そして異形の5月が終わる

4月から始まった時差出勤と短縮勤務は、最後に休日出勤で締めることになった。
思えば「日めくり」は3月にReスタートをしたのだが、
その時点ですでに新型コロナウィルスの足音はひたひた近づいていた。
そして5月。ニュースに一喜一憂し、そのつどの雑感を綴りながら、
その翌日にはひっくり返り、経過を辿ると「日めくり」の文脈は滅茶苦茶。
当初、日本はコロナを抑えられていると政治家や学者が発言していたが、
次第に感染者が増え、医療現場が切迫し始めると、
日本はニューヨークの二の舞になると報じられる。
随分前にパチンコ店だけが優遇されるのは許せんと書けば、
あっという間に世論の標的となって、店名公表に正反対のことを書いてしまう。
安倍晋三がマスクを各世帯に配ると発表して批判された時も、
マスクが市場から消えた中で、これは有難いではないかと思っていたが、
ようやくマスクが市場に出回り始めた今も、マスクは届いていない。
10万円給付の申請書さえまだ届いていない。
一気にこの内閣は“使えない”ことがバレてしまった気がする。
遡れば東京五輪が延期になるとは考えてもみなかったし、
春のセンバツが中止となったときは、夏があるじゃないかと思っていた。
私ごときが振り回されるのは当然、あまりに情勢が急展開しすぎた。
自粛か?経済優先か?の揺れ動きに、一緒になって揺れ動き、
旗色次第みたいな羅列をした挙句、他に選択肢はないのかと思考はカラ回り。
なにせコロナ禍は世界を同時に巻き込み、今もその渦中で生きている。
仕事の合間に一服つけながら、交差点を渡るウーバーイーツの自転車を目で追い、
こんな異形の5月はもう真っ平御免と煙りを吐き出すのみなのか。



                           

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