■2017.06

日めくり 2017年06月(平成29年)         



2017.06.01(木) 母の入院

仕事を午後からにしてもらい、母を病院まで送る。
一泊二日の入院。白内障の手術だ。
手術内容の説明を聞く。
「黒目と白目の境目の辺で、幅数ミリの創口を作成します。
そこで水晶体の前面を円形にくり抜いて、その穴から、濁った水晶体を吸引して、
吸引後、水晶体嚢の中に、人工の眼内レンズを挿入します」
・・・・簡単な手術だと聞くが、手術内容を聞くとやはり怖いと感じる。
「白内障」であって「白内症」とはいわないのは病気ではないからか。
「障」は「さしさわる」とも読み、「じゃま」という意味もあるらしい。
邪魔で差し障りのあるものなら取り除けばいいか。


2017.06.02(金) 母の退院

今朝は母を迎えに行く。手術は「あ」という間に終わったらしい。
どうせなら三泊くらいして両目をやってもらったらよかったのだが、
今回は左目のみ。それから二週間の間に二度通院して右目の手術だそうだ。
間が二週間もあるのが何とももどかしい。
そもそも最初の検査から手術まで一ヶ月半も待たされた。
聞けば母の白内障の手術は本日5番目だったらしい。
そうか順番待ちが出ていたのか。
白内障手術は超高齢化社会でちょっとしたブームになっているのかもしれない。
それにしても人工の眼内レンズって素材は何で作られているのだろう。


2017.06.03(土) 母の通院

入院、退院、通院。。。。いい加減にせい!といいたい3連打。
通院はかつて患った腹部動脈瘤による定期通院。
あっちが痛いの、こっちが痛いの、眠られなかったのと、騒いじゃいるが、
私より母の方がずっと元気がいい。


2017.06.04(日) 本格的に風邪引いた

先週末から疼いていたが、咳とくしゃみと鼻水が止まらない。
喉が痛いし、身体の節々も痛いので、咳やくしゃみのたびに悶絶だ。
どこでうつされた?三日間通い詰めた病院か?球場のスタンドか?
そういえば職場で季節外れのインフルエンザにかかっていた人がいた。
幸い熱はない。食欲もある。
しかしさすがに親父の面会は断ってアパートにこもった。
おかげでばっちり甲子園の中継は見た。
その感動は明日書く。主役は?


2017.06.05(月) 岡崎太一の週末

一昨日、プロ13年目にして初めてのホーランをレフトスタンドに放った岡崎太一。
金本知憲は「生涯で最高最後の日にならないように頑張ってほしい」とコメント。
そして昨日のサヨナラの一打で「何か人生が変わってきましたね」という。
GWは梅野DAYSだったが、この週末は岡崎が席巻した。
長い間、ほぼ日の当ることのなかった生え抜き捕手の活躍は嬉しい。
ただ、岡崎は7年前に新潟まで行って観たファーム選手権の印象が悪すぎた。
後逸したボールを見失って2失点、同じ配球を揃え連続タイムリーを浴びる。。。。
ミスはたまたまだったかもしれないが、「ダメだこいつは」のレッテルを貼った。
ずっと矢野、城島、藤井と移籍組に正捕手をキープされてきた生抜き捕手たち。
小宮山と清水がサブ捕手で入れ替わる間に、フルスウィングが出来る梅野が現れた。
そして昨年はそこに育成上がりのシンデレラボーイ原口が割り込んでくる中で、
岡崎の居場所などあるのだろうかとなると、私ははっきり「ない」と思っていた。
しかし7年前のファーム選手権のスタメンの中で生き残っているのは彼と上本だけ。
厳しいプロの世界で岡崎が13年も生き伸びている理由もあったのだろう。
その岡崎が週末超満員の甲子園で見事に輝いて見せた。
お立ち台で「昨日、帰宅したらカミさんが泣いてました」との言葉には胸が詰まる。
我々ファンが簡単に「ダメ」「ない」と切り捨てる中で人生を闘い続けていたのだ。
消えていった選手は“苦労人”とはいわれない。
苦労人がやってのけた週末連続の輝きを今しばらくは忘れないでおこうと思う。


2017.06.06(火) ずっと「カール」はカレー味派だった

ドナルド・トランプがパリ協定から脱退を表明した。
明治製菓が「カール」の販売の関東撤退を発表した。
どちらも酷いニュースだ。
愛すべきカール叔父さんを生み出したスナック菓子が消えるなんて・・・。
確かにスーパーの菓子コーナーから「カール」が消えていたことは知っていた。
今やスナック売場はポテトチップの類いが席巻している。
じゃがいも不作騒動の時ですらポテチのシェアは揺るがなかったようだ。
これは明治&東鳩がカルビー&湖池屋に企業戦争で敗北したのだろう。
子供の頃はポテト系よりとうもろこし系のスナックの方が優勢だったと思う。
そのとうもろこし系で「カール」は王道のポップコーンすら凌駕する勢いだった。
私は「スピン」なら断然「カール」派だった。
そしてなによりチーズ味よりカレー味派だった。
ところがチーズ味の方が人気があった。今、周囲に聞いてもチーズ味が圧倒する。
子供の頃はそれが不思議で仕方なく、世の中と自分とは違うのだと学んだ。
それにしてもあの「カール」がなぁ~。
阪神タイガーかの本拠地である以上に関西が羨ましい。


2017.06.07(水) 関東梅雨入り

梅雨前線は次第に北上してくるものだと思っていたら、
九州に上陸した途端に一気に関東まで梅雨入り宣言だ。
確かに夜は雨に降られた。雨季到来は毎年鬱陶しいものだ。
日本は四季に彩られた国といわれているが、雨季も入れて五季だと思っている。
これから一ヶ月半、梅雨のシーズンとなる。
別にどうでもいいといえばそれまでだが、
せめてプロ野球の交流戦は雨に祟られず消化して欲しい。
順調に行けば西武の菊池、楽天の則本の登板試合は避けられる。
あくまでも中6日のローテーションでの皮算用だが、
ふたりとも「甲子園で投げたい」などと思わないで戴きたい。
かつて松坂なんてホームランまで打ちやがった。
交流戦が終わったら、マツダでカープ戦。。。。
絶対に前回の甲子園3タテを恨みに思い、ムキになってくること必至。
何せ9点差をひっくり返されたわけだから。
でもあの三連戦、冷静に考えたら菊池が出てたら1勝2敗だった。
・・・・・梅雨入り宣言とはまったく違う話になっているが。


2017.06.08(木) 蘇るタイガース暗黒時代

昨日はオリックスに4点リードをひっくり返されてのサヨナラ負け。
いや、この試合展開に表題のタイガース暗黒時代が蘇ったというわけではない。
巨人の12連敗を受け、記事やネットに各球団別の連敗記録一覧が一斉に出る。
我が阪神タイガースの球団記録は12連敗。
しかも1998年、1999年の2年連続でやらかしている。
思い出したくもない、あのどよ~んとした厭世気分が蘇ってしまったではないか。
なんとも迷惑な話だ。
職場で「笑いが止まらないでしょ?」と声を掛けられたが、
サヨナラ負けの翌日に笑うことなど出来るか~い!
今日は僅差の勝負を何とか逃げ切ってオリックス三連戦を勝ち越し。
一方、巨人は西武相手に惨敗の12連敗。
どうせ球団連敗記録を作るなら前監督の時代にやってほしかった。


2017.06.09(金) 「10個目は筒香から」 

則本が自身が持つ連続2桁奪三振のプロ野球記録を8試合まで伸ばす。
その際に今日の10個目は筒香から奪いたいと思っていたという。
いいね。団体競技の中に個人対決が浮かび上がる瞬間は好きだ。
奪三振の新記録を王から奪った江夏。
節目の1500奪三振、2000奪三振を長嶋で達成させた村山。
あの頃の熱い男たちの球魂を彷彿とさせるではないか。
筒香も則本の意図を察しフルスウィングで応えたかったのだと思いたいが、
内角にズバっと149キロのストレート。手が出なかった。
うーん則本凄いな。こういう勝負こそが野球の醍醐味だ。
巨人の連敗が止まる?そんなものが一面ではスポーツ紙の恥だぜ。


2017.06.10(土) 頼むぞ若トラ!

糸井欠場。相手はソフトバンクホークス。しかも敵地。こちらは裏ローテ。
はっきりいって三つ持って行かれることは覚悟していた。
しかし相手とて裏ローテ。結果的には5-1で一矢報いた。
先制打を打った糸原のヒーローインタビューはよかった。
何がよかったかといえば「勝ちたい」のフレーズを繰り返したこと。
今、虎の若手はチーム内の競争に心身を削っているはずで、
自分のことで精一杯だろう。競争自体は喜ばしいことだが、
正直、彼らにとってチームの勝利が最優先なのかな?とは思う。
しかし糸原の「勝ちたい」の言葉には切実感があった。
そこに「若トラ」の萌芽を感じて嬉しかった。
思えば鳥谷以来、一年間レギュラーを張る若トラが誰かいたのだろうか?
いや、そもそも「若トラ」なんて呼ばれた選手は掛布から後、いたのか?
糸原、高山、中谷、北條、梅野、原口。今、燻っている江越、陽川、横山、板山。
「若トラ」なんて称号でも何でもない。この際、お前ら全員「若トラ」だ。


2017.06.11(日) IQOSユーザーになって

職場の喫煙者で電子タバコに切替えたのが何人かいる。
駅前の喫煙所でもIQOSユーザーが増えてきた。
実は私も先月末にIQOSを購入し、すでに何箱か消費している。
フィリップモーリスが宣伝している健康被害の軽減と、
煙草葉を燃やすのではなく、加熱させることで煙草本来の味が楽しめるとの謳い、
煙が少ないので殆んど周囲に迷惑がかからない。これらが購入の動機だ。
はっきりいって煙草の味とは全然別モノ。
要はこの味に馴染めるかどうだ。
後は私のようなチェーンスモーカーが充電時間を待てるのか、
私のようなものぐさ野郎が、掃除なりメンテナンスをマメに出来るかだ。
今のところ、普通の煙草と併用しているが(意味ねぇじゃん)。


2017.06.12(月) 立教、池袋Vパレード

仕事帰りに池袋駅までタラタラと歩いていると、
大通りが何やら騒がしい。パトカーや白バイの赤灯が目に入る。
事故か?と思ったら、マーチングバンドやチアガールがいる。
道路脇で足を止めていたら、次第に私の背後が人で埋まっていく。
どうやら立教大学・野球部のリーグ優勝パレードがあるらしく、
ふと気がつけば、沿道のパレード見物の最前列に立たされていた。
別に東京六大学に興味はなく、立教に知る選手がいるわけでもないが、
仕切り線のロープと人に挟まれてどうにも身動きが取れない。
ならば見てやれと、オープンカーで照れくさそうに手を振る選手たちを眺めていた。
そういえば過去に立教のリーグ優勝のシーンなど一度も見たことがなかった。
リーグ優勝は18年ぶり。全日本大学選手権優勝は59年ぶり4度目だそうだ。
それで地元・池袋でのパレードも59年ぶりだという。結構、プレミアものだったか。
立教といえばどうしても長嶋茂雄のイメージだが、
ここは伝説の“零代”ミスタータイガース、景浦將の名を留めておきたい。
因みに阪神打線の汎用ヒッティングマーチは立教のセントポールマーチだぜ、アイヤ。


2017.06.13(火) 縁起かつぎ損

電車の中でスマホのアプリで阪神-西武の途中経過を追っていた。
3対2の僅差のリードで迎えた7回表。
疲れの見え始めた秋山が西武に一死一三塁という形を作られる。大ピンチだ。
こういう場面を打撃結果だけが表示されるスマホで追う度胸はとてもない。
度胸がないというより、余計なショックを貰いたくない。
そもそも私が経過を見ていることがチームに悪い影響をもたらしている気もする。
速攻アプリをゲームに切り替える。ゲームといっても「大富豪」。
試合の経過を気にしつつも、その「大富豪」にしばし没頭。
この場合“大貧民”の状態で野球速報に切り替えるわけにはいかない。
というよりその状況では多分、逆転を食らっているはずだ。
“大富豪”の立場でアプリを切り替えるのがベストであり、当然だ
ところがなかなか“大富豪”に上がれぬまま中央林間に到着。
電車から降りて駅のベンチで「大富豪」を続ける。
時刻は十時になろうとしている。もはや試合よりも縁起かつぎが優先だ。
ようやく“大富豪”で上がれる。恐る恐る野球の結果を見る。
なんだよ7-2の楽勝で終わってんじゃん。
こんなことならとっとと帰宅してテレビ中継を見ればよかった。
早速「虎テレ」で試合を振り返り、神の目線で試合を見る。
おっと、今夜はサッカーのW杯予選ではないか。
慌ててテレビをつけた時、日本代表はイラクに同点にされていた。


2017.06.14(水) 洋食屋さん

NHK朝ドラ『ひよっこ』に登場する「すずふり亭」。
何となくあんな雰囲気の店で洋食が食べたくなり、
後輩に推められ、ひとり池袋東口の老舗洋食屋に行く。
「いらっしゃいませ」と初老の給仕さん。
年季の入った品書き、テーブルにはナフキンにくるまるナイフとフォーク。
レストラン、ビストロというより洋食屋さん。でも定食屋ほど庶民的でもない。
都会のレトロな洋食屋はオムライス、ポークソテー、ビーフカツが旨いイメージがある。
しかし注文したのはステーキ&ハンバーグにライス大盛り。
昔から受け継がれてきたと思しき濃い味のデミグラスソースがたまらない。
そのソースがハンバーグの肉汁と合わさりジュワっと皿に拡がる。
昭和の頃のサラリーマンは今より旨いものを食っていたに違いない。
有名な銀座の煉瓦亭は少々お高いが、ここなら週イチで食いに来ていもいい。
個人的には文芸坐しかなかった池袋に、もうひとつ名所が出来たことが嬉しい。


2017.06.15(木) 母、今度は右目の手術

仕事を午後出にしてもらい、朝、母を病院に送り届ける。
笑ってしまったのが、春に親父が入院していた部屋と同じだった。
この十年、「白内障の手術を受けたい」とことあるごとにいい続けていたので、
ようやく本懐を遂げたということか。
ちょっとしたゴミがよく見えるようになって困る。と、
とりあえず難癖をつけるのが癪に障るが、まぁ悪いことではない。


2017.06.16(金) 年次総会

事業報告までは聞いていられたが、決算報告となるともうダメだ。
いやはや眠い眠い。貸借対照表、損益計算書、監査報告書、平成29年度予算案・・・
遠近両用眼鏡の限界を挑発しているような細かい数字。下を向いていると舟を漕ぐ。
しかし目の前には役員や理事のお歴々。あからさまに寝るわけにはいかない。
思わず外部と連絡があるフリをして外に出る。
自販機で缶ジュースを買い、携帯灰皿で一服。
そもそも携帯灰皿をポケットに忍ばせている時点で確信犯か。
職場の大事な年次総会。職員として、いや社会人として・・・大人として失格だ。


2017.06.17(土) のんと山田洋次の対談に思う

能年玲奈が所属事務所との軋轢で改名せざる得なくなった時、
なんで“のん”なんてキテレツな名前にしたのだろうと不思議に思っていた。
今どき流行っている名前だけの芸名「玲奈」ではダメだったのか。
ふと思ったのがNONENからNONを引くとEN。
事務所と縁を切りたかったのでは? …って、考え過ぎだろうか。
のんと山田洋次の対談が朝日デジタルにアップされていた。
10代から20代まで、私は山田洋次の世界観に反発しつつ、
盆暮れの「寅さん」だけは楽しみにしていたダブルスタンダード野郎だった。
現在、山田洋次85歳。昭和6年生まれ、母と同い年。
ダブルスタンダードだろうがなんだろうが、この齢で第一線にいるのは率直に凄い。
かといって公開中の『家族はつらいよ2』はまず観ないと思う(笑)
コメディを志向しているというのんに山田はいう。
「30~40年前だけど、寅さんを上映している映画館ってのはものすごく騒々しかった
上映中にみんなワーワー、色んなこと言ってゲラゲラよく笑う。『そうだそうだ』
『いいぞ』『何してんだ社長、早く出てこい』とか叫んだり。本当に賑やかだったね。
僕は、ああいう風に映画って見てもらいたい。いまどきの映画館には不満ですよ」
この山田洋次には100%賛同する。
静かすぎる映画館は喜劇というジャンルを殺したかもしれない。
今、笑える映画が本当に少ない。観客が泣きは求めても笑いは求めていないのか。
立ち見でドアが閉まらない映画館で『男はつらいよ』を観た時、
映画館全体が寅さんを共有している幸福感は今でも忘れられない。
『トラック野郎』然り、『仁義なき戦い』だって観客がドっと笑ってこそ生きるのだ。
私がどうも映画館から足が遠のくのは、相乗効果の楽しさが持てないこともある。
それでも山田洋次の旺盛な創作力が続いていくことを望み、
のんの完全復活を願ってやまないのだが。


2017.06.18(日) 車椅子の親父

ほぼ毎回土日は親父と面会。
親父のことを書こうとすると憂欝になって、つい筆が止まる。
(筆は使っていないが・・・)
思ったほどボケてはいない。でもすっかり歩かなくなった。
車椅子での移動。それもトイレと食事の時だけ。
最近は「いつ帰れるんだ?」ともいわなくなった。
数か月前よりずっと落ち着いてきたものの、
やたらとおやつをねだるようになったのが困りものだ。
きっと自分でも自立が無理だと悟りつつあるのだろう。
残念でならないが、そのことに安心している自分もいる。


2017.06.19(月) いきなりステーキ三軒茶屋店

まだ行ったことのなかった評判の「いきなりステーキ」に寄る。
この店のウリは量り売り。肉の塊を希望のグラム数にカットして焼いてもらう。
初めてなのでリブロースステーキ350gをリクエスト。
カットするにもぴったり350gとはいかないので365gとなる。
考えてみれば巷の店でメニューにステーキ300gとあったとしても、
おそらく300g以下で食わされているに違いない。
量ったら320gだったとして300gの値段で食わせることはないはずで、
当然、300g以下に削っているのではないか。
その結果280gになったとしてもシレっと出すことは想像に難くない。
削った肉は「カットステーキ」として別メニューで出されるのだろう。
そう思うと「いきなりステーキ」は超良心的な店だといえる。
365gのリブロースステーキをバターと塩コショウで食らいつく。
そして「肉マイレージ」カードが発行され。365マイレージをゲット。
3000マイレージでゴールドカードに昇格する。楽勝ではないか。
これでは内脂肪も外脂肪も膨らむ一方なのだろうが、
こうして肉を食いたいと思い、肉が旨いと思えるのも今のうちかと思うと、
ライスを抜きさえすればOKではないかと勝手に納得する三軒茶屋の夜だった。


2017.06.20(火) 株価、一時2万300円に

もしかすると今、景気がいいのだろうか。
株価が2万300円と聞いて少し驚いた。
何でも好景気がバブル期を抜いて戦後3番目の長さになったという。
「アベノミクス景気」ともいわれているらしいが、
なんだこの実感のなさは。


2017.06.21(水) しゃぶしゃぶ「どん亭」江古田店

見せびらかした「肉マイレージ」カードが彼らを刺激したのか、
後輩たちがステーキを食いたいと言い出した。
「3日も明けずにステーキが食えるか!となって、
結局しゃぶしゃぶを食いに行くことになった。
一体どこのお代官様だ。エンゲル係数があがってしょーがない。
それにしてもステーキとしゃぶしゃぶとでは肉を食った満足感に雲泥の差がある。
漫画の『美味しんぼう』で海原雄山がいう。
「しゃぶしゃぶは肉の旨味を湯に捨てている」
今回はその理由が良くわかった気がする。
肉の味よりポン酢と胡麻タレの味を味わっているようなものだ。
もうしゃぶしゃぶはいいやと思った江古田の夜だった。


2017.06.22(木)「この、ハゲェーーっ!ちーがーうだろぉーー!」

豊田真由子なる議員が元男性秘書に浴びせた暴言、罵声が話題になっている。
いやいやあまりのおぞましさに一瞬唾を飲み込んだ。
罵声どころか暴力に及び、元秘書は刑事告訴も検討しているという。
この豊田議員、東大法学部卒でキャリア官僚としてハーバードを修了したという。
典型的な「お勉強出来るバカ」なのだろう。
支持者によると今は大人しく反省しているということだが、
「♪お前の娘が強姦されて死んだ。殺すつもりはなかったんです~。腹立たない?」
こんなことをメロディつきでネチネチ言い放つ人間が、反省などするものかいな。
西宮の号泣議員の時以上の気持ち悪さだった。


2017.06.23(金) 訃報に思う

亡くなった小林麻央についての知識は殆んどない。
彼女の名も市川海老蔵と結婚して初めて知った。
そんな私が軽々しく哀悼を表するのは憚れるのだが、
この一年の彼女の近況や心情はYahoo!のトピックによくあげられていた。
しかしクリックして闘病生活の内容まで知りたいとは思わなかった。
乳がんと健気に向き合い、ときには気丈に振る舞っていたのは知っている。
一年間に彼女が発信したブログは350回を超えていたそうだ。
ブログを発信することで彼女の健気さも気丈さも物語化し、
小林麻央ストーリーを無数の人たちが共有し、賞賛する。
そのことで、どんどん手詰まっていく感じが私にはきつかった。
死への根源的な恐怖をブログで拭えるものなのか、
ブログの内容とは裏腹に、自らの運命を何度も呪ったのではないか。
夕方の番組で流されたのは、過去にニュースキャスターとして活躍していた姿。
海老蔵との出会い、結婚、出産。梨園の妻として奮闘している姿。
がんを告知されても懸命に生きようとする姿。
そして本日の海老蔵の報告会見。
映像はナレーション入りでそつなくまとめられていた。
死去の発表から数時間しか経っていないではないか。
完結が予定されたストーリーはあらかじめ準備され、出番を待っていたのだろう。
そんなVTRに向かって番組出演者たちは涙ながらに賞賛する。
短い生涯だったが、この一年は長かったのだろうか、短かったのだろうか。


2017.06.24(土) 映画『突然炎のごとく』

ところでフランソワ・トリュフォーはまだ存命だろうか?と検索してみたら、
なんと33年前に亡くなっていた。享年52歳、私より若いではないか。
多分、知らなかったのではなく、亡くなっていたことを忘れていたのだろう。
『突然炎のごとく』は30年前に下高井戸で観ている。
20代の私はフランスヌーヴェルバーグには興味あったものの、
この映画のどこが良いのかさっぱりわからないでいた。
今朝、再会するまで、かなり衝撃的な結末にも関わらず、
ヒロインと男ふたりが橋の上で駈けっこする場面だけしか思い出せなかった。
よくいわれるのが、邦題と映画の内容がかけ離れすぎているのではないかということ。
邦題に窮した配給会社が岩谷時子にお願いし、『突然炎のごとく』となったらしいが。
確かに男女が愛を謳歌し、悩み苦悩する恋愛映画の常套からは遠い内容ではある。
しかし「突然に炎のように燃え上がる愛」という意味で悪くない邦題に思える。
そう、ヒロインのカトリーヌは衝動的に愛に走っては一気に冷める。
映画は刹那的に恋愛の相手を変える彼女に、ジュールとジムが翻弄される姿を描く。
一人の女と二人の男を描いた映画は幾つか思い浮かぶが、その原点ともいわれており、
後年の『冒険者たち』や『明日に向かって撃て!』のモチーフとなったらしい。
ただそれらの映画は1対2の関係を爽やかに、抑制的に描いていたのだが、
『突然炎のごとく』の関係はそんな綺麗ごとでは終わらせない。相当に破廉恥でもある。
しかし苦おしい情念や嫉妬が描き込まれていたかといえば、そんな印象も希薄だ。
とにかく前カットの意味など考えていられないほど、驚くほどのテンポで物語は進む。
ジュールとジムはカトリーヌに翻弄されるが、観客はトリュフォーの演出に翻弄される。
そしてこの映画と幸福な再会が出来たと思ったのは、この映画の奔放さにある。
相当に深刻な事態を描いていたとしても、映画に抑圧感がまるでない。
記録映画が挿入されたり、突然ヘリコプター撮影がされたり即興的な自由に溢れている。
既成の映画概念を破壊することにヌーヴェルバーグの真骨頂があるのだとすれば、
まさにその真髄に触れることが出来、私がそれに伴走して行けた楽しさも感じられた。


2017.06.25(日) ブレザー派は絶滅危惧種

今の仕事に就いて早くも十年目を迎えつつあるが、
それは営業畑から遠ざかって十年経つということになる。
考えてみれば、この十年、一着のスーツも新調していない。
いやそれ以前からスーツではなくブレザーを好んでいたので、
スーツらしいスーツは、結婚式の司会を頼まれたときに買ったタキシード以来だ。
さすがに体型もだらしなくなり、今の上着もくだびれてきたので洋服屋に行く。
やはりというか、予想通り売場の大半をピッチピチのスーツが並んでいる。
ボディフィットタイプが当り前で、デブのおっさんは来るなといわんばかりだ。
ブレザーが並んで吊るされているのは店のほんの一角。
店員に聞いてみると「若い人たちはブレザーそのものを知らないんじゃないですかね」。
「ホントですか?」と驚くと、「確かに昔は紺ブレとかいってましたよね」と来た。
十数年、上着の新調をサボっただけで、時代は相当に流れていたようだ。
そもそもわずか一角に吊るされるブレザーの中に私のサイズなどあるわけがなく、
帰宅してamazonで“大きなサイズ”“アイビー”で検索してみたら、
いくつかのメーカーがヒットしたが、総じて取り扱いが少ない。
さすがに試着もせずにブレザーを通販で買う勇気はないのだが、
“ジャケット”で検索するとカジュアルなアウターが一斉に出てきた。
「ジャケット=背広」のイメージがあったのだが、「背広」なんて死語もいいところか。
こうなったら意地でも礼服以外の上下揃いのスーツは着ないぞと心に決める。
仕方がない、明日は仕事帰りにSAKAZENに寄るとしよう。


2017.06.26(月) サカゼンで購入

で、仕事帰りに池袋東口まで出て、サカゼンに行く。
結局、3L~9Lまで揃えているデブ御用達のサカゼンだ。
ホンジャマカの石塚がイメージモデルをやっているサカゼンだ。
フロアの階段を昇ったところに水が置いてあるサカゼンだ。
この店では超肥満体のマネキンに苦笑しながら一番小さいサイズを探すことになる。
とにかく私は中途半端なデブなのだ。これは不便。
かといって本格的なデブにはなりたかないが・・・。
思い切って格子柄のストライプの入った上着を買ってみた。
ついでに店員と相談してその上着に合うズボンとベルトも。
ちょっと無駄遣いした感もなきにしもあらずだが、
たまに無駄遣いしないとやってられない。
もっと痩せれば、きっと安くつくのだろうが。


2017.06.27(火) 憂さ晴らしに『椿三十郎』

前々からその兆候はあったが、タイガースは深刻な決定打不足を露呈中。
交流戦休みを挟んで6連敗。カープとの差は開くばかり。
ランナーは溜める。しかし帰せない。いや帰って来る気がしない。
無死からのランナーを進めるのに、果たしてふたつの犠打が必要なのか。
負けが混むとつい監督の采配批判になってしまう。
あまりのふがいなさに溜息まじりにチャンネルをザッピングしていたら、
丁度、黒澤明の『椿三十郎』が始まっていた。そして最後まで観てしまう。
本当に面白い映画は、どんな状態でも瞬く間に夢中にさせるものだが、
実はこの映画、劇場では観ていない。いつもテレビでの観賞なのが悔しい。
三船敏郎が斬って斬って斬りまくる。無駄な殺生がやたら多い黒澤時代劇だが、
最後の仲代達矢との対決は何度観ても痺れる。
「左手逆手斬り」。何度観ても三船がどうやって斬ったのかよくわからない。
殺陣師の久世竜と三船の芸術的な刀捌きは時代劇映画の至宝だろう。
椿三十郎のように、明日はちゃんと若い者を導いてくれよ糸井、福留。


2017.06.28(水) いつまで小野泰己を見殺しにする

昨日は阪神タイガースの不甲斐なさに6連敗などと書いてしまったが、
今夜の散発2安打完封負けで正真正銘の6連敗。
途中で雨に流れた広島戦。やっていたら逆転したと思っている虎党などいるものか。
ルーキーの小野泰己は六回1失点。よく投げた。
登板する度に力強さが増していく様には目を瞠らせるものがある。
ところが登板する度に黒星が増えていくのはどうしたことだ。
ルーキーに勝ち星をつけられないふがいない野手陣。
せめて負けを消してやるくらいの気概はないのか。
オールスターファン投票でリーグトップの4人が選出。
何かの罰ゲームかいな。


2017.06.29(木) 久々の飲み会

最初に勤めた会社の仲間たちと飲む。
30年以上も経つとそれぞれの環境も違ってくる。
そのまま勤続している奴らも、以前なら考えられない仕事をやっている。
TSUTAYAとGEOを除くレンタルビデオ店は全国に300店しかないらしい。
これでは会社も異業種に参入するのは当然だ。
ほんの少し学年が上だった先輩社員は還暦を越え、そろそろ退職の声を聞く。
話していることは相変わらずの馬鹿話でも、現実とは実にそういうことなのだ。
ふと手元のスマホで野球の結果を見る。
私を含めタイガースファンが3人横に並んでいたが、
ここにも世知辛い現実があった。


2017.06.30(金) 月が変わればツキも変わる

いや日程を見た月初から楽天-広島-名古屋の中日は苦戦すると思ってはいた。
やっとひと息つけるのは甲子園に戻ってからのヤクルト戦だと踏んでいた。
そのたった3安打で3つもエラーした最下位相手に3-4で負けた。
今、阪神タイガースは明らかに病気にかかっている。
この病気から何とか抜け出そうと全員が力みかえっている。
今朝から勝つつもりで、ここのタイトルも「七転び八起き」と決めていた。
「7連敗しても8連勝して貯金ひとつ戴きだ」と景気のいい文言も用意していた。
結局「月が変わればツキも変わる」・・・・つまらないタイトルになってしまった。
よもや「七転八倒」ってことはないだろうな。



                           

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