■2008.10

日めくり 2008年10月(平成20年)

2008.10.1

ここのところ連チャンで酒席に呼ばれている。
だけど全然酔う気になれない。
そういえばアルコールで憂さが飛んでくれたことは一度もない。
清原の引退式の中継を見ていた方が、よっぽど酔えた気がする。


2008.10.2

1992年。退職、ショップ開店。
2003年。ショップ売却、転職。
2005年。会社売却、吸収。
2008年。会社閉鎖。転職。
今、この時点で我が身をふと顧みたときに
「自分は何を目指しているのだろう」と思い、
すぐに「一体何を目指していたのだろう」と考え直す。
不思議なことに、そんな局面に限って阪神タイガースは強くなる。
どうでもいい符号だけど。


2008.10.3

ケータイを失くした。
時間を置いて新宿駅の遺失物センターに問い合わせること4回。
心許ない気持ちのままカクテル光線の中へ。
……明日はいいことがありますように。


2008.10.4

秋の夜空を覆いつくす大輪の華。
遅れてドーンという響き。
この一瞬のために丹精込める人たちがいる。
ならば精一杯の敬意を表して上を見上げていよう。
多少、頚椎のヘルニアが疼いたとしても。


2008.10.5

不携帯な週末でわかったことは、
この状態が続けば続くほど不義理が重なっていくということ。
「ただ今、お客様の都合で通話は出来なくなっています」
こんなコールを聞かされる母親も気の毒なものだと気がついて、
公衆電話から連絡。ついでに会社を閉めて転職することも報告。
受話器からため息が聞こえる回数分だけ10円玉が落ちていった。


2008.10.6

様々なことが起こって備忘録に数行でまとめられない。
無くした携帯電話にまつわる阿呆なこと。
不景気な世間の延長線上にあるような試合展開。
神宮外苑から青山通りへ。表参道の居酒屋で虎友とのひと時。
出来れば一日ワンエピソードで納めて欲しいものだ。
川面をすいすい飛ぶトンボのように自在には生きられなくても、
いい風を探している姿は颯爽として映る。
おにぎりの差し入れと楽しい時間に感謝。


2008.10.7

雨のヨコハマ。大粒の雨がカッパの庇から零れ落ちてくる。
こんなところにじっと座っての野球観戦にやれやれと思ったらノーゲーム。
皮肉なことに数分後に雨は上がり、駅までの行列で傘をさす人はまばら。
この中途半端な休息が吉と出るか凶と出るか。
明日、最大級の決戦の幕が開く。


2008.10.8

昂揚と失望。熱狂と落胆。
痛々しいばかりの姿に、
バカヤローがあり、愛おしさもある。
まるで回転扉の内と外。


2008.10.9

萎、苛、蒼、苦、茫、落、蔑
ワタクシ的な本日の秋の七草なり。
別に人生で転落した記憶はないのだけど、
つねに蹴躓いている気はする。
寝よっ!


2008.10.10

浜スタから帰宅して録画してあった「レッドカーペット」を観て、
ホワイト赤マンに阿呆みたいに笑った。
チューハイひと缶で安上がりの晩酌を済ませ、
勢いだけでキーボードを叩く。
嵐の秋・前編がもうすぐ終わる。
早く終われ、後編には期待しているのだ。


2008.10.11

笑い話になりそうで、それがしばしば途切れる。
テーブルをくっつけて5人で固まって飲んでも、
全員が喋っているわけでもなく、必ず誰かが交代交代で押し黙る。
負けてしまったことを受け容れながら、
勝ち星に浮かれていた頃の記憶を静かに消していく作業。
こういうのを優しい時間というのだろうか。


2008.10.12

寝ぼけ眼で携帯をさぐると「岡田監督辞任」の文字。
五輪でメンバー抜ける前に貯金は幾らあってもええ。
それで勝って勝って、勝ちまくった。
それが「歴史的敗北」の伏線となっちまったか。
82勝貯金23。これで日本一になったら立派な「勇退」だ。
置き土産にメイクなんちゃらを風化さしたれ!
クラシリか…なんか無性に行きたくなってしまったぞ(笑)。
とにかく悲喜交々とり混ぜてプロ野球レギュラーシーズン終了。


2008.10.13

ここに書くようなことをダラダラとブログに書いた。
それをアップした途端、
意味のない一日をなんとか意味ありげにしようとしたセコさに気がついた。
まあそういうことも含めて個人ブログという奴なのだろうと開き直るとしよう。
ここから続編を綴っても仕方ないからね。


2008.10.14

ホームで電車待ちの列に一番前に立つと、
どうしても背中がひんやりとする。
電車が入ってくると思わず振り向くようになった。
一日のうち、一度はこんな胸騒ぎに見舞われる。
臆病だと言い切れないようでつらい。


2008.10.15

さようなら、お世話になりました。
送別会? 勘弁してください。
最後に高田馬場駅の改札をくぐった時の開放感。
なんちゅう5年間だったことやら。
差し当たり週末は大阪で大声張り上げて、
月曜日から真面目人間になることに決めた。
断じて、何となく。


2008.10.16

社会保険の喪失、年金の切り替え。面倒だな、統一してくれ!
しかし久々に実家で親孝行の真似事。
愚痴の波状攻撃に撃沈しつつ、園芸店まわりを付き合う。
鹿沼土、赤玉土、腐葉土、たい肥。
大袋を車のトランクにしこたま詰めて、
帰りにはご褒美におにぎりを持たされた。
実家での休息も久々だとアルバイトになる。


2008.10.17

愛宕山NHK放送博物館で『ちりとて』プロデューサーの講演。
めくるめく裏話の数々に目をシロクロ。目をウルウル。
地下鉄銀座線には腕を組んで舟を漕ぐ人、ノートPCのキーを叩く人。
新橋駅でランチタイムにオフィスから吐き出されたサラリーマンたち。
もう右を向いても左を見てもネクタイの群れ。
ただ今、プチ失業状態を満喫中なり。


2008.10.18

新横浜から新大阪まで「のぞみ」でたかだか2時間17分。
自宅から西武ドームや千葉マリンに行くのと大して変らないか。
しかし、520キロはやはり520キロ分の遠征気分になれる。
それだけ移動すれば珍しい人とも出会えるということなのか?
掲示板から付き合い始めた友人の15歳の息子と初対面する。
基本、文字だけの間柄にも骨が通って肉がついた感じ。
しかし阪神タイガース…衣装は見慣れたグレーから正装の白縦じまになっても、
この秋散々見せられた野球を大阪でもやってくれました。
こういうのを「普段着野球」というのだろうか(違うか)。


2008.10.19

よそ者気分が楽しかったし、知り合いたちも好きな人たちばかり。
つくづく大阪という街は外から眺める場所ではなく、
中に飛び込んで外を見た方がおもろい街なんだなと思う。
タイガースという通行手形を持ってたとはいえ、
環状線5駅の行き来で十人の人たちと会ったというのは自慢していいかも。


2008.10.20

2008年度タイガース、これにて終了。
「いろいろお疲れさまでした」
文字にすると簡単ですが、万感の思いでそう書き残しておきます。
こちとら明日から新社会人(?)
踏ん切りにはなるかな。


2008.10.21

この一週間は毎日が非日常。
歳も歳だしあまり刺激的な毎日も考えものだが、
これから日常のど真中となる職場も
初出勤となれば非日常。
缶ビールに乾きもののささやかな歓迎会は嬉しかったが、
結局、前の職場の面々と新宿で飲んでしまった。
レコーディングダイエットよ何処に行った?


2008.10.22

東京ドームではGとDが熱戦。でも他人の闘い。
かくれんぼしてはぐれた鬼の影が見え隠れ。
こちらは睡魔と吸い魔との闘い。
慣れない職場に緊張感はあっても眠いものは眠い。
もともと夜型人間なので、早起きの連中に囲まれるのは辛い。
11時に寝てしまえば8時間睡眠が達成されるのだけど。


2008.10.23

仕事先が変わるということは人間関係も変わるということで、
新たな人間関係がここでまた生まれるわけなのだけど、
彼らが自分の人生にどう彩りを与えてくれるのか、
あるいは自分が彼らの人生にどう関わっていくのか。
「一寸先は闇」という言葉を頭から追い出しながら、
馴染みのない名前をケータイのアドレスに打ち込む。


2008.10.24

因みに今は会社員ではなく団体職員という身分。
なんと職場には警視庁OBが四人。
とにかく利益より売上追求で四半世紀を生きてしまったため、
早くも商売とは違う次元で存在する労働という奴に途惑っている。
伝票と請求書に埋まっていないと一日がとにかく長げーのなんの。
とにかく我がの悲しい性を露呈した一週間が終わる。


2008.10.25

惰眠を貪り尽くしていると実家から電話。
譲り渡した携帯電話の操作がどうにもわからないらしい。
そりゃ自分が使うつもりだった最新機種なので年寄りには扱い難いだろう。
おかげで必要な機能の操作を説明するより、
要らない機能だからこれには触るなという説明の方が大変だった。
しかし元々はその「無駄」なポテンシャルに惹かれたのだ。
携帯電話の話ばかりでなく、
万能であることへの過度の期待感は無意味かもしれない。


2008.10.26

炭酸泉風呂に首まで沈んだ昼下がり。
細かい泡に体を溶かしながら
露天に抜けた空を仰ぐ。
夜中からずっとのぼせっぱなしの日曜日。


2008.10.27

久々に嫌な夢を見て目が覚めた。
しかし夢が想像力のなせる技なのだとすると、
なかなか面白いセンスをしているのかもしれない。
いやいや、夢はあくまでも潜在意識がなせる技。
…なんて暗い奴なんだろ、俺。


2008.10.28

円が一気に上がってバブル絶頂期を思い出しつつ、
平均株価がガクンと落ちてバブル崩壊も思い出す。
ここ二十年の世相を一日で一気に見せられた気分だ。
だからどうってわけではないのだけど。


2008.10.29

離れた場所から久々に見る宣材写真。
同和、在日、リストカッターたちの群れ。
頑張れ!でも、頑張ってどうする?
少し悪酔いの東京メトロ副都心線。
「堕落」と書いて「じゅんしん」と読む。


2008.10.30

人生のどこかで「くじ引き」をしてきたのかも知れない。
見えない箱に無意識に手を突っ込んで、見えない札を引く。
そこに二重丸が記されていたのか、白紙だったのか。
案外、永遠に外れ一位を引き続けてきたような気もする。
ま、それはそれか。


2008.10.31

職場の歓迎会。
酒が入ると遠慮のない言葉が飛び交ってくる。
わかりきっていたことを知らないふりしていたのがバレていたか。
だんだん面倒臭くなってカラオケで「六甲おろし」を熱唱した。
♪つ〜よい、つよ〜い、は・ん・し・ん・タイガース〜
の前奏つきで。

a:2510 t:1 y:0

powered by HAIK 7.6.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional