■2011.02
日めくり 2011年02月(平成23年) ◄►
2011.02.01 視力
いよいよ老眼が酷くなって手元が霞んでしまう。
それでいて近眼の進みも止まることを知らない。
老眼鏡はまだ要らない。近眼用メガネを外せば手元はよく見える。
電車の中でメガネを外して本を読み、どの辺り走ってるんだろ?とメガネをかける。
この作業がことのほか煩わしい。
眼鏡店で遠近両用について聞くと、近眼レンズと裸眼に近いレンズを入れるという。
また老眼がさらに進むまで、近眼レンズの度数を弱める手もあるらしい。
しかし遠くも見えず、手元も霞むとなると頭痛と肩こりの度数まで進むのではないか。
遠近両用眼鏡か・・・いよいよ一線を越えそうなのが憂鬱だ。
2011.02.02 二八
昔から二八などといわれるが、業界が不況のどん底を喘いでいるようだ。
そうなると我々に仕事が来ない。今週はずっと暇な状況が続いている。
もともと出勤してみないと忙しいのかどうなのか解らないのだが、
こうも暇だと職場にいてもやることがない。そうかといって帰るわけにもいかない。
以前ならこの暇さはひたすら恐怖だった。仕事を作らなければ生きていられなかった。
ところが幸か不幸か非営利団体ゆえ、
仕事を取りに奔走することもなければ危機感も薄い。
仕事が無くなればお払い箱。この現実だけは変わりないのだが。
2011.02.03 豆はうち
昔、実家の部屋を散らかしまくっていた頃でも豆まきはやった。
たまに掃除するとサッシの隅やベッドの下に埃まみれの豆が出てくる。
まいた後に拾って食ったら、明らかに今まいた豆とは思えないのもあった。
2011.02.04 徳俵なき土俵際
麻薬、暴力、賭博に八百長。もはや角界は不祥事のバーゲン会場か。
そもそも「注射」や「ガチンコ」などという言葉があること自体が変な話だった。
しかしまぁ、そこは星の貸し借りは因習として受け流すのが大人の見方だと思っていた。
さすがに星が金銭で売買され、問題の取組がテレビで検証されてはぐぅの根も出ない。
これからしばらくはタコ殴られ状態が続くと思うが、放駒さんで捌けるのだろうか。
ここはひとつ文科省の庇護から抜けて、公益法人の看板を外し、きっちり税金を納める。
貴乃花の理事長抜擢ほどの英断を下さなければ、改革はアピール出来ないのではないか。
2011.02.05 コーヒーブレイク
買い物ついでにスーパーに隣接しているTULLY'S COFFEEで一服。
そこで図書館で借りたばかりの和田竜『のぼうの城』を一気に完読。
以前は “完全分煙”なんて看板があると「けっ」と思ったものだが、
今では何と良心的な店なんだろうと思うようになってしまった。
2011.02.06 第32回ヨコハマ映画祭
ステージに上がった豊川悦司、松方弘樹、石橋蓮司、三池崇史は揃って声がいい。
しかし一番印象的だったのが主演女優賞の満島ひかり。
彼女は深津絵里、松たか子、寺島しのぶの三強を破って見事に主演女優賞を射止めた。
「これからも街の中で相手にされないような女の人の小さな声を拾っていきたい」
このスピーチは良かったし、『川の底からこんにちは』という作品も最高だった。
残念なのがMCの襟川クロが「ヨコハマ映画祭が育てた○○」を連発していたこと。
この傲慢な表現にはド白けた。せめて「ヨコハマ映画祭から巣立った○○」というべき。
「映画ファンのための熱いまつり」を標榜するなら権威主義に陥ってはならない。
2011.02.07 尾張動乱
昨日の大河ドラマではトヨエツの信長が本能寺に燃え尽きたようだが、
名古屋市長選、愛知県知事選、市議解散投票のトリプルで民意は決した。
以前、電車の中で至近距離の位置で河村たかしと出くわしたことがあるが、
今やこの人が地方政治の急進的立場に立つ。
「劇場選挙の危うさを認識すべし」と保守系の新聞は書き立てる。
「財源を示してから減税議論をするべき」とは民主党の敗戦の弁。お前らが言うか!
しかし、民主も自民も目指している地方分権。
その一段階目がこういうことなのではないか。
2011.02.08 Gary Moore is Dead
以前、武道館公演に仕事が絡んだくらいで、
とくに亡くなったゲーリー・ムーアに思い入れはない。
しかし知る名前が訃報という形で届くと、改めて50という年齢を感じてしまう。
映画監督の池田敏春の遺体が三重沖で発見された。
県警は事故と自殺の双方から捜査を始めるのだという。
ツイッターには「伊勢志摩の夕日の中で死にたい」とつぶやいていた。
亡くなっていたことをしばらく経ってから知ることもある。
田中登は四年前に、小原宏裕は六年も前に鬼籍に入っていた。
これではファンだったとはいえない。
ネットで名前を検索し、生年月日の横に没年月日があると胸が締めつけられる。
2011.02.09 一瞬の雪
地下鉄の階段を上がったら雪が降っていた。
今日はその数秒だけ雪を見た。
思えばこの冬、日本列島で雪を見ていないのは沖縄と首都圏くらいなものではないか。
乾燥警報の新記録を出したとか。
夏も冬も「気象観測始まって以来の~」というフレーズのオンパレードだ。
週末は荒れるらしいが、もう三寒四温の範囲に入っているのだろうか。
2011.02.10 酒ごと
ウィスキーに青梅を沈めて炭酸で割る。
最近はそんな酒しか飲めなくなってしまったが、
気の置けない仲間との酒なら知らず知らずに四杯、五杯とジョッキが空く。
随分とシビアな話も交じるが、必ず笑いが挟んでくれる。
笑える時間は本当にありがたい。
たとえ多少の頭痛と引き換えにしても。
2011.02.11 些細な不運なれど
小銭が多くて財布がパンパンに膨らんでいる。
それで900円の買い物を全部100円玉で使おうとしたら、1枚足りない。
結局、千円札を出して、釣りをもらって100円玉をさらに増やしてしまう。
こんなことが週に一度は起こっているような気がする。
先日の朝、テレビの星占いはやぎ座が1位だった。素晴らしい奇跡が起こりそうだとも。
しかしラッキーアイテムはエビチリ。
奇跡が起こらなかったのは海老アレルギーだからか。
今朝、カーテンを開けると雪。
こりゃ寒いわけだとファンヒーターをつけようとすると灯油がない。
ポリタンクも空だ。
よりによって、何でこんなとき雪なんだろ。
2011.02.12 うどん
もう昨日は雪を見てしまった以上、晩飯は鍋以外は考えないとばかり、
味噌仕立ての出汁を買い、土鍋に牡蠣とホタテ、たっぷりの野菜を放り込む。
昼飯は味を煮詰めて甘めになった残り汁に、玉子と冷凍うどんを入れて再び煮立てる。
いやはや美味かった。うどんは生麺よりも冷凍の方がずっといい。
仕事やらプロレスやら野球やらで名古屋へは何度か出掛けたが、
きしめんは食っても、未だに名物といわれる味噌煮込みうどんは食べたことがない。
しかし本場の味噌煮込みうどんより絶対に今日の昼飯の方が美味いと思う。
などと何の根拠もない自信に満ち溢れた土曜日だった。
2011.02.13 馬鹿です
観終わった映画についてレヴューを書いてばかりいたので、
この三連休、映画を観る時間がなくなってしまった。
これぞ絵に描いたような「本末転倒」なりよ。
馬鹿です。
2011.02.14 大雪注意報
首都圏の雪らしく、濡れたアスファルトに溶けて消えるようなみぞれ雪だったが、
あと5分で今日が終るという段階でも窓の外が明るい。
何時間も降り続けば屋根や垣根は綿帽子をかぶり、道路はシャーベット状になる。
北国の人々はこの程度で大雪注意報とは驚くだろうが、都会の機能とはそういうものだ。
東北新幹線は東京-福島が運休となったが、もっと降っているはずの福島-青森は運行。
しかし北国出身者は口を揃えて東京の都心の真冬は冷えて仕方ないという。
さて明日の朝、どのような風景になっていることやら。
2011.02.15 ありがとう、お疲れさま
サウスポーから繰り出されるスライダーとクロスファイヤーの切れ味。
その全盛期には相手の左バッターが気の毒に思えるほどだった。
現役にこだわり、必死のリハビリを続けていたと伝えられたジェフ・ウィリアムス。
しかし左肩痛の再発は38歳の心をついに折ってしまったのだろう。
奪三振ばかりが脚光をあびていたが、JFKのリーダー的存在はこの人だった。
球団が駐米スカウトを打診したほど、責任感が強く、若手への面倒見もよかったという。
ジェフの全盛時代はタイガースファンにとって、とても幸福な時間だった。
阪神タイガースでの7年間、ありがとう、お疲れさま。
…ところで駐米スカウトの話、受けてくれんかな。
2011.02.16 わかば、口に苦し
ハイライト20個のカートンまとめ買いもついに底ついた。
それでもハイライトを410円で買う気にはとてもなれない。まして神奈川県では。
これを機会に頑張って止めるしかないかと一瞬頭をよぎったとき、
目の前に立ちはだかったのが「わかば」。一箱20本入り250円。
パッケージから何から誠にジジ臭いが意外にもイケる。
ただ、やはりカラい。一日何本も吸っていると舌がビリビリする。
さてさて「わかば」は庶民ニコ中の救世主か、それとも無間地獄への案内人か。
2011.02.17 新宿の虎仮面
自転車に跨りド派手なピンクのタイツに極彩色の飾り、そしてタイガーマスクの面。
新宿の街に何度か足を踏み入れた者なら一度は目撃しているだろう異形の人。
正体は新聞配達のお兄さんということだが、私は学生時代に何度も目撃している。
今日、そのお兄さんと30年ぶりくらいに出くわした。
かつては奇声を発しながらアクロバチックに自転車を疾走させていたものだったが、
顔に深く刻まれた年輪に草臥れた風体で靖国通の舗道で自転車を引いている。
もう、とてもお兄さんとはいえないが、まだ現役だったことに驚く。
新宿のストリートを時代や風俗の変遷とともに駆け抜けてきたのだ。
確か、新宿の街を明るくしようと毎日のように走り回っているのだと記憶している。
歌舞伎町入口にカメラを向けていた外国人観光客も呆気にとられていが、
この人はヘンな日本人には違いなくとも、決して日本の恥ではない。
2011.02.18 ガス代
この冬がいかに寒かったかという証拠が郵便ポストに投げ込まれていた。
LPガス検針の請求書。1/4~2/4まで9000円。下手すりゃ夏季の3倍だ。
追い焚きの出来ない風呂が無意味にガス代を跳ね上げたのだろう。
風呂から上がってヒーターの効いた部屋に入ると暖かい。
そんなアホみたいな日々だった。
今日の昼間はもの凄い風。これが春一番かどうかわからないが、
カチンカチンに凝った肩が少しはほぐれてくればいいのだけど。
2011.02.19 喧しっ!
アパートの防音工事がウチ以外の世帯で始まった。
難癖つけて拒否した手前もあってあまり文句はいえないのだが、
朝8時からトンテンカントンテンカンと喧しい。
ベランダに足場を作られているので洗濯物も干せないし、震動で雨どいが壊れる始末。
ここに住んでかれこれ五年が過ぎるが、米軍基地の騒音五年分にお釣りが来る喧しさ。
一世帯当たり400万の無駄遣い。馬っ鹿じゃなかろうか。
2011.02.20 17.8%
17.8%とは、そこそこ数字の取れている番組視聴率ではない。
時事通信の世論調査による菅内閣の支持率だ。すでに退陣直前の鳩山内閣を下回った。
官から民へ?天下り根絶?国家公務員の給与見直し?衆議院の定数是正?
そもそも最初から菅直人に日本をどう導くのかというビジョンなどあったのか。
権力に噛み付くことしか脳のなかった人間に国の舵取りなど任すべきではなかった。
現首相が国会答弁で下手を打つと、前首相が無責任発言でさらに足を引っ張る。
かつて党名が決まるまで呼ばれていたハトカン新党の実際はそんなものだったとは。
どうせ大きなことは出来ないのだから、せめて小さなことから取り組んでみたらどうか。
例えば、十分な年収がありながら給食費を滞納する親には子供手当てで相殺させるとか。
もちろんそれは総理大臣の仕事ではないが、その程度のことすら出来るのかどうか。
2011.02.21 遅刻と残業
今日は上司の事務仕事を代行する日だったのだが、見事に寝坊。
椅子のキャスターがぶち壊れるわ、メールの不具合で仕事が滞るわ、朝から不調。
遅刻のお侘びというわけではないが、自主残業へ。
これがまた性分なのか、午後5時を過ぎると俄然調子が出てくる。
溜まっていた仕事が一気に片付いた。昔からこんな感じなんだよな。
2011.02.22 ゾロ目の日
2が三つ並んだゾロ目日。去年は平成22年で2が五つ並んだ。
人生で最強だったのは2011年と平成11年の11月11日の六つ並びか。
考えてみればこの先、五つ以上のゾロ目日は西暦2022年と次回年号の11年。
うーん、いくらなんでもそれくらいは生きてみたいと思うのだが。
2011.02.23 久々の外回り
やはり毎日、事務所の中に籠もって仕事するのはどうにも息詰まる。
そこで神奈川方面に行くというので、お願いして外回りの仕事に同行させてもらった。
土地勘があることと、多少は業界に詳しいので店舗回りのフォローという名目だ。
やはり外回りはいい。久々に現場の声を聞いて少し懐かしくなった。
調子に乗って中華街、山下公園まで案内してしまったのは勇み足だったか。
2011.02.24 何とかならんものなのか
遠い南半球の国で震災に遭った学生たち。
その家族に向けられる無遠慮なマイクの数々。
「今のお気持ちは?」「娘さんに声をかけられるとしたら、なにを?」
一体、なんて答えろというのだろう。
テレビ映像での悲惨さを劇的に煽るようなBGM。
死者の数で見出しを競っているかのような夕刊紙。
毎度のことながら何とかならんものなのか。
2011.02.25 本日、春一番
「風が吹いて 暖かさを 運んで来ました」 都心の最高気温20℃。
秋の頃にこの陽気ならワイシャツ一枚で歩いているだろう。
職場の窓から眺めると重いコートを着た人々がだるそうに舗道を行き来していた。
春の息吹に歓びを感じるよりも、しばらく寒暖が繰り返されることの方を憂鬱に思う。
幸いにして花粉症の自覚はないが、この季節、あまり好きではない。
2011.02.26 奥歯、カタカタ
もうまったく入れ歯をつけないで生活している。
上奥歯2本がないよりも奥歯2本の入れ歯をつけるストレスがたまらないのだ。
今年になってまだ一度しかつけてないので、入れ歯に慣れるより先に歯欠けに慣れた。
しかし、噛んだつもりで噛まれていない食べ物が胃に流れ込み、
歯ブラシくらいしか接触がなく完全に開店休業中で遊んでいる下奥歯。
胃と下奥歯に申し訳ないので今日は入れ歯をつけてみた。
相変わらず口の中でギッタンバッコン。
これで毎日を過ごしたら一日のストレスが確実に2割増しになる。
2011.02.27 華麗なる週末
そういえばスティーブ・マックイーンでこんなタイトルの映画があった。
いつものようにフライパンだけでたっぷりと作る。
玉ねぎ2個分のみじん切り、ミンチ、パプリカを炒め、ホールトマト一缶を流す。
あとは出来合いのルーが2種類とガラムマサラ、ウコンの粉末を根拠なく入れて、
何となくカッコつけでインスタントコーヒーと板チョコひと欠けらを投入。
土曜日は朝からカレーが食いたかった。もう完全燃焼、ドカンと腹に納めて大満足だ。
そしてカレーの匂いがするゲップをこらえながら仕方なく日曜日も食う。
2011.02.28 Another Country
ビデオ販売会社に勤めていたウン十年前のこと。
『アナザー・カントリー』なる英国映画を売ることになった。
地味な公開作品だったので、初回の出荷ロットは大したことはなかったが、
なぜだかバックオーダーが途切れることなく、結果的にはそこそこのセールスとなった。
『モーリス』も含め、やくざな会社でなければもっとヒットさせていただろう。
美少年然としていたコリン・ファースやヒュー・グラントは実は私と同級生だ。
今や二人ともかっこいいおっさんキャラになった。あんな歳の取り方は理想的だ。
そんなことをオスカー像を握りしめたコリン・ファースの画像を見て思い出していた。
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