■2011.08

日めくり 2011年08月(平成23年)         


2011.08.01 八月の冷たい空

3月の計画停電の頃、8月の暑さに電力が足りるのだろうかと心配された。
ところが今は心配されているのが汚染牛の問題。
放射能は風に乗って拡散するのかと思いきや、流通に乗って全国にバラ撒かれた。
しかし福島第一原発ではこれまでで最高の1万ミリ・シーベルトの放射線を検出。
そしてたった今、激しい揺れが寝惚けまなこを直撃。
また東北で余震かいなと思ったら、震源は静岡で5弱を記録したという。
続いてニュースは泥流に浸かった魚沼の田んぼ。
首都圏は冷たい空気に覆われて、掛け布団が恋しいくらいだ。


2011.08.02 がっ

タイガースが東京ドームの緒戦を獲り、
なでしこJAPANは国民栄誉賞でめでたしめでたし。
ほんわかした夜も、気まぐれに体重計に乗った途端に一変した。
ちょっと見たことのないデジタル数字が表示される。
もう3年前と同じ食事量を摂っていてはならないということか。
とりあえず「食っちゃ寝」は卒業しなければ。


2011.08.03 ひとり残業

研修会の講演を原稿にまとめるため残業。
昨日、体重計があんまりの数字だったにもかかわらず、
残業飯はピザーラの宅配。ひとりでMサイズを完食。
東京ドームの経過を気にしつつ何とか原稿を書き上げ、
実況掲示板を覗いて絶句。なんじゃこりゃ。
案の定、帰りの新宿駅には橙のタオルを首から下げた連中がちらほら。
思わずゲップしたらピザの匂いで鼻がツンとした(汚っ)


2011.08.04 DF松田選手の死

意識不明と伝えられた元日本代表DF松田直樹選手が亡くなった。
私とサッカーとの距離を考えれば松田選手という呼称になるのだろう。
それでもW杯でのヘアバンドのスタイルはよく憶えている。
突然グランドで倒れたそうだが、前触れや兆候はなかったのだろうか。
34歳現役アスリートの死が教えるものは根源的な人間の脆さか。


2011.08.05 あゝ、勘違い

昨日から神宮球場の天気を気にしていた。
降雨確率70%。カッパ着て観戦になるのかと思うと気が重かった。
出勤の途中にメールで「今日は神宮ではなく京セラドーム」だと教えてもらう。
「え?」と思ってチケットの日付を確認すると8月12日。一週間間違えていた。
つい先日、甲子園を高校野球に明け渡し、ロードに出たタイガース。
まさかこんなに早く大阪に戻るとは思ってもいなかった。
下手したら外苑前あたりで掲示板に「さあ行くぜ!」などと意気込みを書き、
明日の外苑花火大会の会場設営中の球場の前で途方に暮れていた。
そういえば今夜はきれいな星空で、降雨確率70%の気象庁も勘違いだったか。


2011.08.06 土曜日の朝

何処にあるのか未だ不明だが、アパートの近くに市の広報スピーカーがある。
防災の呼びかけや、行方不明の老人や子供の行方を尋ねたりしているのだが、
8時15分、原爆祈念の黙祷を呼びかけられた。
誠に不謹慎ながらパンツ一丁で黙祷を捧げた土曜日の朝だったなり。


2011.08.07 一天俄かにかき曇り

夏の日差しに促されるように洗濯物を干す。
ベランダから見渡すと周囲のマンションでも、洗濯物がなびいている。
ところが午後になると一天俄かにかき曇る。
そしてもの凄い雷鳴が鳴り響いた。
びっくりしてベランダに出ると、洗濯物を取り込む人たちがそこかしこに。
その直後、ザァーとバケツをひっくり返したような豪雨。
あっという間に雨どいから水が溢れ、辺りの景色を一変させる。
洗濯物が干されたままの家もある。
運悪く買い物にでも出掛けたか。
雨が止むと、控えめに蝉が鳴き出した。
蝉の鳴く声が弱いのが今年の夏の違和感。
朝方に蜩がカナカナ鳴いていたが、本来、日中の主役はアブラ蝉やミンミン蝉だ。
あの蝉しぐれこそがノスタルジックに真夏を演出するというもの。
あまりにも喧しいのは困るが、風物詩が欠けているのも寂しい。
名残の雷鳴が遠くで轟いていた。


2011.08.08 助かった

「はい、○○警察署です」
「遺失物係りお願いします」
「はい、どういたしました?」
「昨日、財布落としたんですけど」
「長財布ですか、二つ折りですか?」
「二つ折りです。免許書と保険証も入ってます」
「お名前は?」
「○○○です」
「他に入っている物ありますか」
「クレジットカード、キャッシュカード、スーパーのポイントカードなど」
「はい、他には」
「あと、今週末の神宮球場のチケットとか・・・」
「はい、駅前の交番に届けられてますよ」
「本当ですか、助かりました」
・・・・・・いやはや本当に助かった(汗)


2011.08.09 「琵琶湖の水が飲めなくなる」だと?

津波で倒れた陸前高田の松を、京都の大文字焼きの薪にする計画が中止された。
京都市民から「放射能の拡散が心配」という抗議が寄せられたからだという。
一体、岩手の陸前高田が福島原発とどれだけ離れているのか知っているのか。
それにしても放射能検査を済ませていた上での中止決定には怒りを覚える。
「五山の送り火」の精神は、所詮こんなものだったのか。
自分ちの近所の公園で線量を測定し、土を下水に流している主婦ならば、
おそらくこの中止に賛同すのだろうが。


2011.08.10 この夏いちばんの猛暑

日中は首都圏で軒並み35度を超え、夜になっても熱気が残っている。
さすがに熱中症になってはたまらんとエアコンを入れた。
もう日射病、熱射病という病名は死語になったのか、今はまるで聞かない。
そういえばこの間、立秋を迎えて暦のうえでは秋になった。
あっ、耳を澄ますとコオロギが鳴いているではないか。
このクソ暑い中、さながら季節の最前線に特攻した兵士のようではある。


2011.08.11 方針転換へ

大文字保存会が陸前高田の松の薪を拒否していた問題で、
非難や抗議が殺到したことで方針を転換した。
京都市民の自浄作用にひと安心といったところだが、
「受け入れることにしました」とは何事か。
「ありがたく頂戴させていただきます」じゃろうが。
しかし東海テレビの「怪しいお米、セシウム君」問題も含め、
日本人の何かのタガが外れてきた気がする。。


2011.08.12 初戦獲る

今季初の神宮球場は首位攻防戦の場となった。一応。
久保の好投、新井の3ラン、藤川の完璧な締めで勝利。
これで首位ヤクルトに勝ち星で上回る4ゲーム差。
まだ87試合を消化したに過ぎないので何ともいえないが、
何よりも神宮で先ず勝ったというのが大きいのではないか。
秋にはこの球場でもっとシビアな局面が訪れるに違いない。
何であれ、日常の中でドキドキ出来るものがあるのは本当に有難い。


2011.08.13 スタンドにて

野球のチケットはなるべく球場窓口かプレイガイドで買うようにしている。
コンビニ発券のチケットではピンポイントの座席指定が出来ないからだ。
煙草も吸いたいし、足も投げ出したいので通路側の席を取る。
それも叶うならビールの売り子に遮られない左端が理想。
ところがさすがにお盆最中の神宮は真ん中の席しかとれなかった。
身動きがとれず、負け試合となると周囲の些末なことが気になってしまう。
毎度のことで、選手の人間性を貶める野次、ウケ狙いで笑えない野次に閉口。
今日、一番頭に来たのが隣に座ったカップル。
あんちゃんが野球を知らないカノジョに色々と解説を垂れているのだが、
これが知ったかぶり全開のとんでも解説で、どうしても耳に入ってしまう。
いちいち内容は憶えていないが、ツッコミたいもどかしさに身悶えしてしまった。


2011.08.14 どっと疲れた

日本中が節電に励む中、また試合が4時間を超えた。
9回裏に6点取られて猛追されたタイガースは、さしずめ反社会的集団か。
とにかく神宮を勝ち越しで終われてよかった。しかし疲れた。


2011.08.15 最終回炎上

確かに2年生エースは終盤にボールが真ん中に甘く集まっていた。
最終回は左打者。渡邊監督が左投手にスィッチするのは当然だった。
名将の采配とはいえ、最後に監督がやれることは確率的な危険を回避することくらいか。
あとはリリーフの子がそれに応えてくれるかどうかだ。
4-2で迎えた九回の表。許された3回の伝令はすでに使い果たしていた。
今年は小粒といわれたチームを率いて県予選で選抜優勝校を破って乗り込んだ甲子園。
しかし8点の猛攻を浴びて横浜高校の夏が終わった。


2011.08.16 一日帰省

84歳の父親に腕を差し出し、血圧を測ってもらう。
佐々木譲の戦争ものの文庫本を渡すと、父は早速ページをめくり始めた。
もうすぐ80になる母親を乗せて東京下町の従姉と叔母の家まで運転手。
スカイツリーの真下に来て天を見上げながら「首が疲れるねぇ」と。
こんなことを書きながら、年齢早見表を確認した親不孝者なり。


2011.08.17 盆休み終了

野球行って、映画観て、実家で運転手やって、
今年の盆休みは珍しくフルに動いた。
そうなると家でダラダラする休みがもう一日欲しい。
しかし休みの間に仕事のことをまるで考えなくなるとは、
環境が変われば仕事への思いも変わるものだ。
休みの間、ポケベルやケータイを片時も離さなかった頃もあったのだが。


2011.08.18 あちゃ、3タテ

京セラドームは所詮、甲子園ではなかったということか。
カープに3タテ。ヤクルトはベイ相手に負けなかった。
これでは神宮で勝ち越した意味がないではないか。
とくに四番の新井。
もっと大らかに野球が出来んものだろうか。
明日からの浜スタは天気が良くないらしい。


2011.08.19 秋雨前線

浜スタを中止にした雨は気温をガクンと下げた。
しばらく前線は停滞するらしくゲリラ豪雨も心配されるという。
週末に降られるのは勘弁してもらいたいのだけど、
酷暑やら猛暑やらで、身体もバテていたので気温が下がるのは有難い。
それにしてもこの気分のしんどさはどうしたものだろう。


2011.08.20 昼夜通しで茂山狂言

6月に当代・茂山千五郎が『死神』で演じた役を宗彦が挑戦し、
去年亡くなった茂山千之丞の十八番『豆腐小僧』を逸平が演じる。
これは何としてでも観に行かねばと国立能楽堂へ。
相変わらず伝統古典芸能の格式からこぼれ落ちる笑いを堪能させてもった。
和服でめかしこんだご婦人客もいた中で、野球帽に半パン、サンダルの私。
多分、同じ格好で明日は横浜スタジアムへ行く。


2011.08.21 雨のヨコハマ

とにかく雨の中で気温が20度を切りそうな勢いで、
球場はビールよりおでんが売れたのではないか。
♪赤い車を乗り捨てて ひとり来ました港町 ヨコハマは雨だった~
昔、欧陽菲菲でこんな歌があった。
雨の似合う街ではある。


2011.08.22 相殺選?

大本命といわれた野田財相が大連立を標榜した途端に暗雲が立ち込め、
何とか小沢票を取りまとめたい海江田経産相が対抗する。
小沢一郎は「菅でないなら誰でもいい」と放言。
総理大臣はいつから誰でもなれるものになったのか。
「前原氏、追い込まれて出馬表明」
総理大臣とは追い込まれてなるものなのか。
志とビジョンのない者はとっとと降りてくれ。


2011.08.23 出し抜けにびっくりニュースが

まず光星学院野球部の飲酒問題。
公式試合への出場停止は止むを得ないにしても、
関西に帰省した部員を青森の学校が管理などできるものではないと思った。
しかし問題発覚が部員のブログだったことにびっくり。アホじゃ。
そして先ほど入ったばかりの島田紳助、突然の芸能界引退のニュース。
紳助をテレビで見ない日などないくらいだったので、本当にびっくり。
暴力団員との交際・・・そこを問われると芸能人の相当数は痛いのではないか。


2011.08.24 麻痺

何気に去年の8/24の「日めくり」を覗いてみたら、
円相場が1ドル83円をつけたことに驚いてる。
一年経って、本日76円。しかしもう驚くことはなくなった。
地震と原発事故による「もう何でもアリ感」にすっかり麻痺してしまったか。
どうせ麻痺しているのだから、痛いのは勘弁してもらいたいのだけど。


2011.08.25 まあこんなものだろう

いろいろと宿題が貯まっていく日々だが、
先日の狂言の観賞記を今日中にブログに上げなければと思い立ち、
仕事帰りに空調の効いたネットカフェに3時間パックでこもることにした。
東京ドームの野球も気になるところなので、テレビのついた部屋でチラ見すればよい。
今夜は日テレの地上波で中継もある。
ところが試合は3点のビハインドをタイガースが詰め寄って行く展開。
当然のことながらキーボートを叩く手が止まり、テレビに見入ってしまう。
八回裏3-3の同点の場面で地上波は終了。
結局、観賞記は書けず、野球も中途半端。まあこんなものだろう。
下手うった。とっとと帰っておくんだった。


2011.08.26 稲光と雷鳴

神田川があわや氾濫というところまで、首都圏を集中豪雨が襲った。
こんな天候がここ数日間続いている。
先日は稲光と雷鳴がほぼ同時だったので、にパソコンの電源をコンセントごと抜いた。
職場の窓から見ると、地面に叩きつけられた雨がしぶきとなって舞い上がっている。
もよや野外にいて自分の頭に雷が落ちてくるとは思っていないのだが、
「大きな木の下に隠れろ」は子供の頃に教わった常識のウソなのだという。
今度、昔の常識が今はいくつひっくり返っているのか調べてみようか。


2011.08.27 時空を超えて

70歳に手が届かんとするミル・マスカラスが何とかフライングクロスチョップを決め、
狂虎ジェット・シンは田中リングアナを黙らせ、猪木に殴り掛かった。
国技館は東北の震災者1000人が見つめる中で、30年の時空を超える。
同じころに武道館でも復興応援のプロレスオールスター戦が開催されていた。
プロレス者的な表現でいえば「平成の隅田川決戦」ということになるか。
その隅田川では被災地に届けと打ち上げられた2万発の花火。
終電ギリギリまで両国のちゃんこ屋にてプロレス談義に華を咲かせながら、
本当に復興の役に立ってくれよと願った。


2011.08.28 久々にダラ日曜

久々に晴天。溜まった洗濯物で洗濯機を二度も回すと、
クリーニング店の針金エモンカケが足りなくなって困る。
近所の定食屋であじの開き定食に箸をつつき、カフェで本でも読むかとなったが、
思い直してパソコンでブログの下書きの続きを。
最近パソコンの調子がどうも良くなく、固まっては再起動の繰り返し。
ダラダラしているうちにナイターの中継が始まって、
実況掲示板にゲームセットまで張り付く。
試合は首位スワローズ相手に1-0の勝利。
ワンチャンスを生かして何とか投手戦をものにした。
こんなダラ日曜日を過ごせる自由は寂しさと背中合わせなのだが、
今日は余計なことを考えまい、考えまい。


2011.08.29 今度こそまともな政権を

この「日めくり」の大したことのない年月でさえ、
首相は早くも四人目になるのだから驚く。
職場のうるさ方の意見を集約すると、とにかく海江田にならなくてよかったと。
やはり人前で泣いて手の甲に「忍」なんて書く奴に国の舵取りは任せられない。
野田佳彦がどんな宰相になるのかまったく未知数だが、
今度こそまともな政権になることを祈るばかりだ。


2011.08.30 フレーズ

雨が舗道を濡らしはじめた帰り道、小走りでアパートに辿り着く。
何気なくテレビをつけながら、とりあえずはと煙草に火をつけた時、
ふと聴こえてきたCMのフレーズに「ざわっ」とする。
「いつからだろう、自分に期待しなくなったのは…」
期待できるのか?ではなく、しなくなったと言い切ってしまったか。
何とも鈍く刺されたような気がした。


2011.08.31 夏の終わりに

天気図では台風が本州めがけて近づいている。
そのせいか、ひと雨降ったあと、もわっと湿気が夜の巷を覆う。
湿気というより熱気だ。まるで真夏の断末魔のようでもある。
我ながら、この8月はよく動いた。
野球に映画に狂言にプロレスに有川浩の『図書館戦争』シリーズも全6冊完読した。
寒さに掛布団にくるまって迎えた8月は、暑さに身悶えて終わろうとしている。

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